平成14年度 行政書士試験
※ 出題当時のまま掲載しています。法令等の改正には対応していないのでご注意下さい。
法令等
問題 1 酒酔い運転で人身事故を起こした運転者に対する法的対応として、ア〜力の記述で妥当でないものを組み合わせたのは、1から5のうちどれか。
ア 運転免許を停止しまたは取り消すことは、行政処分として認められる。
イ 道路交通法違反として刑罰を科することは認められる。
ウ 刑法による刑罰を科することは認められる。
エ 被害者との示談が成立したときは、刑罰を科されることはない。
オ 民事的賠償として、懲罰的損害賠償が認められる。
カ 懲役に服したときは、行政処分および損害賠償責任は免除される。
1 ア・カ
2 ア・ウ
3 イ・オ
4 イ・エ
5 エ・カ
問題 2 次の文章は、19世紀のドイツのある法学者の文章を訳したものである。文中のAに入れるのに最も適当な語はどれか。
「憲法典のAを、憲法のAと混同してはならない。法律畑にいない人は、法命題は制定法に規定されていなければ存在しないものと考え、法学の任務が制定法の字句解釈に尽きるとみなす誤りに、陥りやすい。そして、ある特定の法命題が制定法によって定められているか否かは、しばしば、ほとんど無意味な偶然に左右される問題であることが、認識されないのである。けれども憲法典のAは、争われている問題の解決を、よリー般的な法原理から導く作業を要請するだけのことである。」
1 慣習法
2 法諺
3 欠缺
4 擬制
5 禁反言
問題 3 「国民代表」についての次の記述のうち、他の選択肢とは異なる考え方に基づくものはどれか。
1 参議院については、全国を一選挙区として選挙させ、特別の職能的知識経験を有する者の選出を容易にすることによって、職能代表的に運営すべきである。
2 衆議院については、都道府県を一選挙区として選挙させ、都道府県住民の意思を集約的に反映させることで、地域代表の色彩を加えるべきである。
3 代表とは、社会構造の複雑・多様化にとともなって社会の中に多元的に存在するさまざまな利害の分布を、そのまま国会に反映することだと解すべきである。
4 両議院の議員は、自分の応援してくれる特定の階級、党派、地域住民など一部の国民を代表するのではなく、あくまで全国民を代表するものと解すべきである。
5 特に衆議院の議員定数については、地域振興の観点から過疎地域に多めに定数を配布することによって、社会的弱者の代表を実現すべきである。
問題 4 日本国憲法によって認められる「議院の権能」として、誤っているものはどれか。
1 国政調査権の行使
2 議院規則の制定
3 議員に対する懲罰
4 議員の資格争訟の裁判
5 弾劾裁判所の設置
問題 5 次の記述のうち、最高裁判所の判例として誤っているものはどれか。
1 裁判所が具体的事件を離れて抽象的に法律命令等の合憲性を判断できるという見解には、憲法上および法令上の根拠がない。
2 憲法第81条の列挙事項に挙げられていないので、日本の裁判所は、条約を違憲審査の対象とすることはできない。
3 国家統治の基本に関する高度に政治性のある国家行為は、それが、法律上の争訟になり、有効無効の判断が法律上可能であっても、司法審査の対象にならない。
4 第三者の所有物を没収する場合において、その没収に関して当該所有者に対し、何ら告知、弁解、防御の機会を与えることなく、その所有権を奪ってはならない。
5 国会議員の立法行為は、憲法の文言に明白に違反しているにもかかわらず立法を行うというような例外的な場合を除き、国家賠償法上は違法の評価を受けない。
問題 6 次の記述のうち、日本国憲法の条文に照らして、正しいものはどれか。
1 公務員を選定し、およびこれを罷免することは、人類普遍の権利である。
2 すべて公務員には、公益のため、無定量の奉仕が要求される。
3 公務員の報酬は、在任中、これを減額することができない。
4 選挙における投票の秘密は、公共の福祉に反しない限りで、保障される。
5 選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問われない。
問題 7 次のア〜オの記述のうち、問題となる規制の態様が、「事前抑制」に当たり、なおかつ、関連する最高裁判例の趣旨に合致しているものは、いくつあるか。
ア 外国から輸入しようとした出版物にわいせつな表現が含まれている場合、これを税関が輸入禁制品として没収するのは、違憲である。
イ 裁判所が、仮処分の形で、名誉毀損的表現を含む書物の出版を前もって差し止めるのは、当事者に充分な意見陳述の機会が与えられていれば、合憲である。
ウ 新しく小売市場を開設しようとするものに対して、既存の小売市場との距離が接近していることを理由に、県知事がこれを不許可とするのは、違憲である。
エ 勤務時間外に公務員が支持政党のポスターを公営掲示場に貼りに行った行為を、公務の政治的中立性を理由に処罰するのは、合憲である。
オ 高校の政治経済の教科書を執筆し、その出版を企てるものに対して、国が予めその内容を審査し、記述の変更を求めるのは、違憲である。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題 8 情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)が定める「情報公開審査会」に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 情報公開審査会は、総務省に置かれる。
2 情報公開審査会は単なる諮問機関ではなく、自ら開示・不開示の決定をなす権限を有する機関である。
3 情報公開審査会には、いわゆるインカメラ審理の権限は認められていない。
4 情報公開審査会の委員は、優れた識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。
5 情報公開審査会は、全国に8つの支部(地方支分部局)を有している。
問題 9 行政処分により課された義務を履行しない者に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 義務不履行者には刑事罰が科されることが原則であり、罰則の間接強制により行政処分の実効性が確保される。
2 義務不履行者には、執行罰としての過料が課されることとなっており、金銭的な負担を通じて行政処分の実効性が確保されることが原則である。
3 義務不履行者に対しては、行政機関の職員による行政強制を通じて、義務を履行させることが原則である。
4 義務不履行者に対しては、行政強制、罰則の間接強制などによる実効性の確保が図られるが、統一的な仕組みが設けられているわけではない。
5 義務不履行者に対し義務履行を確保するためには、行政機関は裁判所に出訴して司法的執行に委ねなければならない。
問題 10 国または公共団体が、国家賠償法に基づいて被害者に賠償金を支払った後の求償関係についての記述として、妥当なものはどれか。
1 国または公共団体は、加害行為を行った公務員に対し、その加害行為が軽過失による場合であっても、求償することができる。
2 国または公共団体の加害行為を行った公務員に対する求償権については、不法行為に基づく損害賠償請求権の消滅時効期間は適用されない。
3 国または公共団体は、加害行為を行った公務員に対して求償することが認められていることから、職務上の義務違反を理由とする懲戒処分を行うことはできない。
4 国または公共団体が加害行為を行った公務員に対して求償する場合、被害者に支払った損害賠償額全額、支払日以降の法定利定および弁護士費用を請求できる。
5 国または公共団体が、被害者との間の和解に基づいて損害賠償金を支払ったときは、加害行為を行った公務員に対しては求償できない。
問題 11 次の記述のうち、行政事件訴訟法の条文に照らして正しいものはどれか。
1 「不作為の違法確認の訴え」の地方裁判所係属中に行政庁が当該申請を認める処分をした場合、原告国民は適時に、違法であった不作為に基づく損害の賠償を求める訴えに変更する旨を申し立てることができる。
2 「処分の取消しの訴え」の利益が訴訟係属中に消滅した場合には、損害賠償の訴えに変更することは許されない。
3 「処分の取消しの訴え」の地方裁判所係属中に、関連請求として損害賠償請求を追加的に併合するようなことは、許されない。
4 「無効等確認の訴え」を、処分の無効に基づく損害賠償の訴えに変更するようなことは、許されない。
5 「裁決の取消しの訴え」を「処分の取消しの訴え」と併合して提起するようなことは、許されない。
問題 12 行政手続法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 行政手続法は、いわゆる情報公開法に先んじて施行された。
2 行政手続法の条文総数は、38ヵ条である。
3 行政手続法は、その第1条(目的)で行政運営における公正・透明の原則と並んで、説明責任(アカウンタビリティ)を明示している。
4 行政手続法が規定する事項について、他の法律に特別の定めがある場合は、その定めるところによる。
5 地方公共団体は、行政手続法第3条第2項において同法の規定を適用しないこととされた手続について、同法の規定の趣旨にのっとり、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
問題 13 次のうち、行政手続法の規律の対象となっていない手続は、いくつあるか。
ア 命令制定手続
イ 申請に対する処分手続
ウ 計画策定手続
工 行政指導手続
オ 届出手続
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題 14 次のうち、行政手続法上、聴聞を経る処分の手続には認められても、弁明の機会の付与を経る処分の手続には認められていない手続的保障は、いくつあるか。
ア 予定される不利益処分の内容等の通知
イ 処分基準の設定
ウ 不利益処分の理由の提示
工 参加人の関与
オ 文書閲覧権
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題 15 行政不服審査法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 「不服申立て」に関する法律の定めは、行政不服審査法しか存在していない。
2 行政不服審査法は、「行政庁の違法な処分その他公権力の行使に当たる行為」に限り不服申立てのみちを開いている。
3 行政不服審査法にいう「処分」には、「公権力の行使に当たる事実上の行為で、人の収容、物の留置その他その内容が継統的性質を有するもの」が含まれる。
4 行政不服審査法にいう「処分」には、「不作為」も含まれる。
5 行政不服審査法は、列記主義を採用している。
問題 16 次のうち、行政不服審査法が明文で要求する審査請求書の記載事項ではないものは、どれか。
1 審査請求人の氏名および年齢または名称ならびに住所
2 審査請求に係る処分
3 審査請求に係る処分がなされた年月日
4 審査請求の趣旨および理由
5 審査請求人が代理人によって審査請求をする場合の代理人の氏名および住所
問題 17 次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 地方公共団体における事務の手数料に関する事項は、必ず条例で定めなければならない。
2 地方公共団体の長が提出した予算案に対し、議会は、削減または否決することはできるが、増額の修正を議決することはできない。
3 地方公共団体は、予算外の支出が必要な場合には、必ず追加の補正予算を組まなければならない。
4 地方公共団体は、個別に議会の議決を経なければ補助金を交付することができない。
5 地方公共団体の契約は、一般競争入札、随意契約またはせり売りによらなければならない。
問題 18 次のうち、地方自治法がその設置の根拠法律である行政委員会はどれか。
1 選挙管理委員会
2 教育委員会
3 公安委員会
4 収用委員会
5 人事委員会または公平委員会
問題 19 地方自治法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 自治事務については、関与は必要最小限のものとするとともに、普通地方公共団体の自主性と自立性に配慮しなければならないが、法定受託事務については、関与の必要最小限の原則だけが適用される。
2 自治事務については、助言または勧告、資料の提出要求、是正の要求の関与だけが、法定受託事務については、同意、許可・認可または承認、指示、代執行の関与だけが許される。
3 普通地方公共団体は、その事務を処理するに際し、法律または都道府県の条例に根拠があれば、国または都道府県の関与を受けることとなる。
4 普通地方公共団体に対する関与については、その種類により、行政手続法に定める聴聞を経る処分の手続または弁明の機会を経る処分の手続が準用される。
5 国は、普通地方公共同体が自治事務として処理している事務と同一内容の事務であっても、法令の定めるところによリ国の事務として直轄的に処理することができるが、この場合、原則として当該普通地方公共団体に対し通知をしなければならない。
問題 20 広城連合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 広域連合は、市区町村から構成される「市区町村広域連合」と、都道府県と国の地方出先機関から構成される「都道府県広域連合」の二種類がある。
2 広域連合は、構成団体間において処理しようとする事務がすべて同一種類の事務である必要はなく、この点は複合的一部事務組合と同様である。
3 広域連合は、構成団体に対して広域連合の規約の変更を要請することができ、また広城計画を策定し、その実施について構成団体に勧告することもできる。
4 広城連合には構成団体の住民による直接請求の制度があるほか、長および議会議員の選出についても、住民の直接選挙が可能とされている。
5 国または都道府県は、その権限や事務を、直接広域連合に委任することができ、また、広域連合側から権限や事務の委任を要請することもできる。
問題 21 次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 租税法律主義の下においても、通達は重要な役割を果たすものとして位置づけられており、たとえば、「財産評価基本通達」は、法律と同一の効力を有するものと考えられている。
2 固定資産の評価基準ならびに評価の実施の方法および手続に関する「固定資産評価基準」は、総務大臣が定めるものであるが、一種の通達であって、地方税法に根拠を有するものではない。
3 源泉徴収義務の履行には事務負担を要するので、政府は源泉徴収義務者に対して納付額に応じた報償金を交付している。
4 租税の減免は、納税者の利益になることではあるが、租税法律主義の下においては、課税を行う行政庁が自由になしうるとは考えられていない。
5 事実についての隠ぺいまたは仮装により納税申告をした者に対して負担の重い重加算税が課されるが、脱税をしても刑罰が課されることはない。
問題 22 日本の資産課税制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 固定資産税の課税客体には、土地・家屋のほか、事業の用に供する有形資産で減価償却の対象となる償却資産も含まれている。
2 固定資産税の課税標準は、固定資産の価格であり、購入した土地については、毎年度その購入価格を課税標準として課税される。
3 相続税に関し、被相続人の妻が相続した財産は、その相続財産の形成に妻も寄与したと考えられるので、どれだけ相続したかに関係なく、その全部が課税対象から除外されている。
4 資産を贈与する場合は贈与者に負担能力があると考えられるので、贈与税の納税義務は、贈与による資産の取得者ではなく贈与をなした者に課されている。
5 資産の譲渡により実現した値上がり益(いわゆるキャピタル・ゲイン)は、物価の上昇による名目的な利得であるから、所得税の課税対象とはならない。
問題 23 次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 行政書士試験の施行に関する事務は、法律上都道府県の事務である。
2 行政書士試験における出題、採点および合否の決定は、試験委員会の権限である。
3 行政書士試験について受験資格の制限は、法定されていない。
4 行政書士試験は、行政書士の業務に関し必要な知識および能力について行われるものである。
5 行政書士試験の試験事務規程は、指定試験機関が総務大臣の認可を受けて定めることができる。
問題 24 次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 罰金刑に処せられた者も、行政書士となる資格を妨げられない。
2 日本行政書士会連合会の資格審査会が登録拒否の審査をするのは、所属予定の行政書士会が登録反対の意思を表明している場合である。
3 行政書士の登録を拒否された者は、総務大臣に対して行政不服審査法による審査請求をすることができる。
4 日本行政書士会連合会の行政書士名簿に登録された者は、当然に、その事務所が所在する都道府県の行政書士会の会員となる。
5 行政書士が事務所を移転して行政書士会を所属換えになった場合、新たに所属することになった行政書士会の会則を遵守しなければならない。
問題 25 次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 行政書士の業務として法定されているものには、独占業務と非独占業務の両方が存している。
2 行政書士が非独占の業務を行う場合にも、行政書士法に定める行政書士の義務規定が原則的に適用される。
3 行政書士の非独占業務は行政書士でない者も行うことができるが、行政書士法に定める行政書士の義務規定が原則的に適用される。
4 行政書士の独占業務を行うには、行政書士となる登録を受けたうえでなければならない。
5 行政書士でない者が行政書士法上の独占業務を行うと、罰則の適用がありうる。
問題 26 次の記述のうち、妥当なものはいくつあるか。
ア 行政書士の業務にかかる報酬基準は、都道府県知事の認可を受けなければならない。
イ 行政書士がその業務に関し帳簿を備えることは、会則上望ましいとされているが法律上義務づけられてはいない。
ウ 引き続き3年以上行政書士の業務を行わない者は、行政書士としての資格を自動的に失う。
エ 行政書士は、その業務を行うための事務所を二以上設けてはならない。
オ 都道府県知事が行政書士の事務所に立ち入り、その業務の検査をするには、予め裁判官の許可が必要である。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題 27 意思表示に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 使者が本人の意思を第三者に表示する場合、その意思表示に錯誤があったか否かは、使者を基準に判断する。
2 詐欺および強迫による意思表示は、心裡留保、虚偽表示および錯誤と同様に、表示に対応する内心的効果意思の欠缺する意思表示である。
3 動機の錯誤は、表示意思と表示との不一致を表意者が知らない場合である。
4 本人が強迫を受けて代理権を授与した場合には、代理人が強迫を受けていないときでも、本人は代理権授与行為を取り消すことができる。
5 心裡留保は、表意者が内心的効果意思と表示とが一致しないことを知っている場合であるが、錯誤と虚偽表示はその不一致を知らない場合である。
問題 28 占有権に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 土地の所有者が自己所有地を他人に賃貸して土地を引き渡した場合、土地の占有権は賃借人に移転するから、所有者は土地の占行権を失う。
2 動産の質権者が占有を奪われた場合、占有回収の訴えによって質物を取り戻すことができるほか、質権に基づく物権的請求権によっても質物を取り戻すことができる。
3 だまされて任意に自己所有の動産を他人に引き渡した者は、占有回収の訴えを提起してその動産を取り戻すことができる。
4 土地賃借人である被相続人が死亡した場合、その相続人は、賃借地を現実に支配しなくても賃借人の死亡により当然に賃借地の占有権を取得する。
5 Aが横浜のB倉庫に置いてある商品をCに売却し、B倉庫の経営会社に対して以後はCのために商品を保管するように通知した場合、B倉庫会社がこれを承諾したときに占有権はAからCに移転する。
問題 29 民法上の請負契約に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 特約がないかぎり、請負人は自ら仕事を完成する義務を負うから、下請負人に仕事を委託することはできない。
2 注文者は、仕事完成までの間は、損害賠償をすれば、何らの理由なくして契約を解除することができる。
3 完成した仕事の目的物である建物に瑕疵があって、契約をした目的が達成できない場合には、注文者は契約を解除することができる。
4 完成した仕事の目的物である建物に瑕疵があった場合、注文者は修補か、損害賠償のいずれかを選択して請負人に請求することができるが、両方同時に請求することはできない。
5 最高裁判例によれば、仕事完成までの間に注文者が請負代金の大部分を支払っていた場合でも、請負人が材料全部を供給したときは、完成した仕事の目的物である建物の所有権は請負人に帰属する。
問題 30 親子に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 夫と他の女性との間に生まれた子を夫婦の嫡出子として出生の届出をした場合、この届出は、嫡出子出生届としては無効であるが、特別養子縁組届としての効力を有する。
2 夫が子の出生後その嫡出性を承認した場合には、夫は、嫡出否認の訴えを提起することはできなくなる。
3 妻が婚姻成立の日から200日後に出産した子は嫡出子と推定されるから、たとえ夫による懐胎が不可能な場合であっても、嫡出否認の訴えによらなければ、夫は親子関係を否定することはできない。
4 未成年者が認知をするには、法定代理人の同意を要する。
5 非嫡出子が認知請求権を放棄する契約をしたときは、父に対して認知の訴えを提起することはできなくなる。
問題 31 戸籍法の規定による届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 非嫡出子出生の届出は母のみがすることができるが、嫡出子出生の届出は父のみがすることができる。
2 出生の届出は、子の本籍地でこれをしなければならず、子の出生地でこれをすることはできない。
3 父が胎児を認知する場合には、届書にその旨、母の氏名および本籍を記載し、父の本籍地で届け出なければならない。
4 死亡の届出は、届出義務者が死亡の事実を知った日から14日以内にこれをしなければならない。
5 失際宣告の裁判が確定したときは、請求者は、確定の日から10日以内にその旨を届け出なければならない。
問題 32 住民基本台帳法に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 住民基本台帳法により、住民としての地位の変更に関して届出が義務づけられているのは、転入届、転居届、転出届の3種類である。
イ 市町村長は、他の市町村から当該市町村の区域内に住所を変更した者について住民票の記載をしたときは、遅滞なく、その旨を当該他の市町村の市町村長に通知しなければならない。
ウ 戸籍の附票の記載、消除または記載の修正は、職権で行われる。
エ 選挙人名簿の登録は、住民基本台帳に登録されている者で選挙権を有する者について行われる。
オ 住民基本台帳に関する調査に関する事務に従事している者または従事していた者が、その事務に関して知り得た秘密を漏らしたときは、 1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科される。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題 33 商号に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 商号は、営業上自己を表示するために用いられるものであるから、文字だけではなく、図形や記号をもって表示してもよい。
2 商号の使用は会社企業に限られ、会社でない個人企業は商号を用いることはできず、その名称は企業者個人の氏名を表示しているにすぎない。
3 わが国では、商人の利益保護の観点から商号自由主義が採用されているので、商人は商号の選定につき制限を受けることなく、自由に選定できる。
4 商号が東京都内で登記されたときは、他の者は、東京都内において、同一の営業のために同一の商号を登記することはできない。
5 商号を選択し登記した者は、利益を害せられるおそれのあるときは、不正の目的をもって当該商号選択者の営業と誤認させるような商号の使用行為の差止めを請求することができるし、商号不正使用者は過料にも処せられる。
問題 34 株式に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 株式が譲渡されると、株主総会の決議により既に確定している配当請求権も移転することになる。
2 株式の譲渡は投下資本の回収を図る手段であるから、株式の自由譲渡性が認められなければならないため、定款で取締役会の承諾を要する旨を定めることはできない。
3 会社は、保有する自己株式を消却することはできない。
4 子会社と親会社が株式交換をする場合には、子会社は親会社の株式を取得することができる。
5 株券発行前の株式の譲渡は無効である。
問題 35 労働組合法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 労働組合は、労働条件の維持改善その他労働者の経済的地位の向上を図ることを主たる目的とするものでなければならないから、労働者の福利事業のみを目的とする団体は、労働組合法にいう労働組合ではない。
2 労働組合法にいう「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によって生活する者をいう。
3 労働組合は、労働委員会に証拠を提出してその資格要件を満たしていることを立証しなければ、労働組合法に規定する手続に参加する資格を有せず、労働組合法に規定する救済を与えられない。
4 正当な争議行為を行うことは労働者の権利であるから、労働組合が正当なストライキを行った場合、使用者はこれに参加した労働者の賃金をカットすることはできない。
5 労働協約には、3年を超える有効期間の定めをすることができず、 3年を超える期間の定めをした労働協約は、3年の有効期間の定めをしたものとみなされる。
[以下5間は記述式] 解答欄の1マスに1文字ずつを楷書で正確に記入して下さい。
問題 36 次の文章は、日本国憲法の条文である。これを読み、(A)(B)に当てはまる語(漢字各2字)として正しいものを記入しなさい。
「内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の(A)があったときは、内閣は、総辞職をしなければならない。」
「内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行ふ。
三 条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の(B)を経ることを必要とする。」
問題 37 次に示す行政手続法第10条の条文中の、(A)(B)に入る正しい語(漢字各3字)を記入しなさい。
「行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において(A)等の要件とされているものを行う場合には、必要に応じ、(B)の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない。」
問題 38 次の各文章の枠内(1マス各漢字1字)を埋め、そこにおけるA・B・Cの語(各漢字1字)を用いて、下の行政法の専門用語(漢字4字)を完成させ、解答欄にB・A・Cの語を記入しなさい。
ア 当事者間の法律行為を補充して、その私法上の効果を完成させる行政行為を□Aという。
イ 取消訴訟を提起しても、行政処分の効力、執行等は直ちには停止しない。これを「執行B□□の原則」という。
ウ 機関訴訟、民衆訴訟は、裁判所法にいう「法律上のC□」には当たらない。
専門用語 BAC力
問題 39 次のA〜Dに該当する行政書士法にかかる用語を枠内に縦に記入し、下の図の@とA(いずれも法的専門用語で漢字2字)を解答欄に記入しなさい。
ア 行政書士となる資格を有する者は、行政書士試験に合格した者、一定期間以上行政事務を担当した公務員のほか、弁護士、A(漢字3字)、B(漢字5字)、税理士となる資格を有する者である。
イ 行政書士は、官公署提出用その他権利義務・C(漢字4字)に関する書類の作成、それらの書類の官公署提出手続のD(漢字2字)、同上書類の作成に関する相談を行うことができる。
問題 40 次の記述中の(A)(B)に、漢字6字以内で、該当する権利を記入しなさい。
甲は、所有者乙から土地を賃借していた。ところが、丙が無断でこの土地の使用を始めた。このような状況で、丙をこの土地から排除するために甲の丙に対して採りうる民法上の手段としては、甲がこの土地の引渡しを受け賃借権につき対抗力を備えている場合には(A)に基づく妨害の排除請求が、未だ引渡しを受けず対抗要件も備えていない場合には(B)により乙の所有権に基づく妨害排除請求権の行使が考えられる。
一般教養
問題 41 次のアからオの5組には三つの文がある。漢字の間違いがある文を持つ組は、いくつあるか。
ア 計算が会う。
災難に遭う。
好みに合う。
イ 国を治める。
成功を納める。
学問を修める。
ウ 堅い商売。
固く信じる。
表情が硬い。
エ 入れ替える。
書き換える。
挨拶に代える。
オ 決を採る。
筆を執る。
事務を取る。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題 42 文章中の(a)から(e)を漢字表記にしたときに、下線部に当たる漢字をすべて含んでいるものはどれか。
昭和61年に(a)シコウされ、現在の(b)キジュンとなっている「現代仮名遣い」は、その内容において基本的には21年の「現代かなづかい」と異なってはいない。
まず表題がかなから漢字に変っているが、すでに昭和48年の当用漢字音訓表の(C)カイテイで「仮名」「遣う」の読みが復活しており、また常用漢学表が当用漢字表の“制限的色彩”を(d)ハイしたこともあるので、当然といえば当然であろう。しかし、ここにも、戦後の「なるべく平易に国語を書き表す」方針から「使える限り漢字を使う」方針への(e)テンカンがうかがわれるような気がする。
(出典 『ことばのしるベ─国語表記法のすべて─』より)
a b c d e
1 行楽 順序 補訂 廃棄 観光
2 行事 純粋 過程 荒廃 喚問
3 銀行 従順 規定 違背 勧告
4 大工 準備 装丁 背信 交換
5 行司 準拠 訂正 廃案 換気
問題 43 次の漢文から、「助長」ということばができた。「助長」の意味として、この漢文の内容と合うものは、 1から5のうちどれか。
1 力を貸して、利益を上げること。
2 力を添えて、勢いを盛んにさせること。
3 力を貸すつもりが、かえって害になること。
4 力を添えることで、悪い傾向を一層強くさせること。
5 力を添えるつもりなのに、かえって反撃されてしまうこと。
問題 44 次の文中のA〜Dにア〜オの語句を選んで入れるとき、適当な組合せは、1から5のうちどれか。
論理と言語はいつのまにか、いろいろな点で意見が合わなくなる。
最大の相違点は、論理が、人間的な立場や視点を越えてしまったことであろう。逆に言えば、言語はどうしても発言者の特定の視点や関心から離れることができない。そのいきさつがもっとも見えやすいかたちであらわれるばあいのひとつに、否定表現の問題がある。
論理においては、「X」の否定すなわち「非X」をもう一度否定すれば元に戻ってしまうだろう。「非・非X」は「X」にひとしい。が、言語ではいくらか様子がちがってしまう。「可能である」の否定形Aを、さらに否定してみて、さてBはCにひとしいか。無論、ちがう。その相違はおもに、判断の経過にある。そこには、はなから「可能である」と割り切っていることと、はじめはDとすこぶる懐疑的だった精神がいろいろ迷ったあげくにやっと「不可能ではない!」と思い切ることとのちがいがある。
言語表現がどうしても私たちの人生そのものと同様の途中の経過抜きでは意味を造形し得ないのに対して、論理は無時間的な、すべてを同時に見とおす(いわば《認識論的な神》の視点からの)ものの見かたをめざしているようである。
(出典 佐藤信夫『レトリック認識』)
ア 不可能ではない
イ 不可能だろう…
ウ 可能である
工 可能であろう
オ 不可能である
A B C D
1 オ−イ−ウ−エ
2 オ−ア−エ−イ
3 ア−オ−ウ−エ
4 オ−イ−ア−エ
5 オ−ア−ウ−イ
問題 45 次の文章の(ア)から(ク)には「既知の世界」か「未知の世界」のいずれかが入る。「既知の世界」が入る空欄の組合せとして正しいものは、 1から5のうちどれか。
「取材」とは、この世の出来事を自分なりに知ろうとすることである。それは、(ア)を(イ)にすることだ。あるいは「ひとつの世界」を発見することだといってもいい。
ところで、「取材」とは、ふたつの「世界」のかかわりあいである。ふたつの世界とは、取材者、すなわち自分の「世界」と、その自分がかかわろうとしている「世界」だ。したがって取材者に第一に要求されるのは、まず自分の「世界」の確立、つまり主体の確立でなければならない。
取材に当たっては、つねに客観的でなければならぬ、とよくいわれる。たしかに、何かの事実を調べるに際しては、事実に即して客観的に取材しなければならないであろう。だが、それは主体を没却するということでは、けっしてない。客観的でありうるためには、なによりもまず取材者の主体の確立、そして主体の確認が必要なのである。じっさい、主体の確立がなければ、どうして対象をしっかり見据えることができよう。どうして(ウ)を(エ)へ変えることができよう。(オ)を持たぬ人間が、どうして(カ)に挑戦することができようか。なぜなら、何が(キ)であるか、それを知るためには、まず(ク)の確認が必要だからである。
(出典 森本哲郎『「私」のいる文章』より)
1 (ア)−(ウ)−(エ)−(ク)
2 (ア)−(エ)−(カ)−(キ)
3 (ア)−(ウ)−(オ)−(ク)
4 (イ)−(ウ)−(カ)−(キ)
5 (イ)−(エ)−(オ)−(ク)
問題 46 次の文章の内容と合わないものは、 1から5のうちどれか。
野生生物の価値については従来からさまざまな観点から指摘されてきた。これらは大きく経済的価値と文化的価値にわけることができる。経済的価値としては、動物の肉や毛皮等を売買して金銭を得るような商業的価値があてはまる。また、釣やバードウォッチングなどのレクリエーションの対象としての価値も経済的価値ととらえられる。これは、自然をレクリエーションに開放した場合の入場料やそこへ行くための旅費などが経済効果をうみだすからである。一方、文化的価値としては、捕鯨文化などに見られるような民族習慣を保存するための社会的価値や芸術のモチーフとしての美的価値、自然を理解する教材としての教育的価値などが含まれる。野生生物にはこのような多面的な価値があり、それらが野生生物を保護する根拠と考えられてきた。1992年の地球サミット以降、野生生物は人類の生存基盤としての価値もあると考えられるようになってきた。自然生態系には災害防止や気候緩和、水資源や遺伝子資源の保存などの多くの公益的機能があり、われわれが生活していくうえで、莫大な恩恵をもたらしている。したがって、その生態系を構成する野生生物はわれわれの生活を維持するのに欠かせないのである。
(出典 揚妻直樹『野生生物の保護管理と霊長類』)
l 経済的価値は、人間社会のあり方との関連で、ものの売買以外にも、経済活動の分野の拡大に寄与している面などから考えられている。
2 経済的価値は、人が金銭を使うことで自分の社会的経済的余裕の表現となることが、精神的満足とつながることで証明される。
3 文化的価値の一つは、その民族の「対象の把握のパターン、行動のパターン」等が反映されていることで民族固有の行動原理等を理解できる点にある。
4 野生生物は公益的機能があるとして評価されているが、それは人間社会を成り立たせる基盤として重要であることが、根拠となっている。
5 野生生物は、それぞれの民族の文化の働きに従って価値が決定されるが、人類の生存基盤としての自然の価値について考えることにも意味がある。
問題 47 いわゆる「政治主導」に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
1 日本における政治主導確立のモデルになっているのは、アメリカ合衆国の大統領制であり、議院内閣制を大統領制に切り替えることが主たる目標である。
2 日本の国レベルにおける政治主導の主張は、首長主義をとっている地方自治体の政治運営スタイルに触発されたものである。
3 国会審議の活性化が図られるとともに、党首討論制の導入、政府委員制度の廃止、副大臣・政務官等の設置などの制度改革が行われた。
4 議院内閣制のもとで政治主導の確立をはかるには、内閣の法案提出権を法的に禁止することが必須の課題である。
5 国の行政改革における内閣機能の強化は、それによって行政権がますます強化されることになるから、政治主導の確立に逆行する。
問題 48 日本の選挙制度の歴史に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 日本で男子普通選挙法が成立したのは1924年のことで、イギリスにならって小選挙区制がとられた。
2 日本で婦人参政権が樹立されたのは1945年のことであるが、それに基づく選挙が実施されたのは日本国憲法施行後の総選挙からである。
3 第二次世界大戦の敗戦後最初に行われた総選挙は、中選挙区制限連記制により比較多数で当選者をきめる方式をとった。
4 1947年5月の地方自治法の施行後に行われた統一地方選挙において、初めて都道府県および市区町村の首長と各議会の議員が選出された。
5 1950年制定の公職選挙法は、従前の衆議院議員選挙法と参議院議員選挙法とを統一し、地方公共団体の議員および長の選挙法制を統合することとなった。
問題 49 次に掲げるもののうち、国際連合憲章に定める国際連合の主要機関はいくつあるか。
ア 総会
イ 安全保障理事会
ウ 経済社会理事会
工 国際協力銀行
オ 国際司法裁判所
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題 50 日本の社会保障制度の形成に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
1 民間企業の被用者を対象とする健康保険は、日露戦争後に進行しはじめた本格的な工業化に対処するために制定され、明治期の末に施行された。
2 官庁や企業に組織化されていない一般国民を対象とする国民健康保険法は、昭和初年の経済恐慌によって疲弊した都市の自営業者を生活破壊から守ることを主眼として、1938年に制定された。
3 第二次大戦中に民間企業の現業男子を対象とした労働者年令保険が創設され、その後に事務職と女子も加入するように改められて、名称も厚生年金保険となった。
4 1958年には新国民健康保険法が、翌59年には国民年金法が相次いで成立し、東京オリンピックの年(64年)になって「国民皆保険」「国民皆年金」が実現した。
5 社会保障給付水準の一挙引き上げが着手された1973年をもって「福祉元年」と命名されたが、第2次石油危機の勃発した年(79年)に「福祉見直し」の制度改革が始まった。
問題 51 児童福祉に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 日本は2002年4月時点においては「児童の権利に関する条約」を批准していなかった。
2 保育所は、社会福祉法人等の民間機関が設置・運営することも可能であるが、無認可のものはいっさい禁止されている。
3 保育所の保育料は、ほとんどの市町村において、保護者の所得等の負担能力に関係なく、児童1人当たリ一律の金額で設定されている。
4 市町村の保育の実施に要する費用および市町村の保育所の設備に要する費用については、市町村の自主・自立を重んじて、国は費用負担をしていない。
5 保護者にその児童の虐待、著しい監護の怠りなどがある場合には、児童を里親または保護受託者に委託することが認められる。
問題 52 国債に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
1 財政法上、国債の発行は「建設国債」に限って認められているが、実際には特例法の制定によって「赤字国債」が発行されてきた。
2 財政法の許容する建設国債の発行は、国会の議決を経ることなく政府が自由に行うことができる。
3 国債は、その円滑な消化のために、日本銀行による引受けが原則とされ、市中消化は例外とされている。
4 地方債と呼ばれるものも、地方公共団体の活動に必要な資金を確保するために国が発行する国債の一種であって、地方公共団体が発行するものではない。
5 国債残高は、徐々に増え、2000(平成12)年度末には、同年度一般会計当初予算における歳入予算額の2倍に限りなく近い金額になったものと推計されている。
問題 53 国および地方公共団体の会計事務に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 各省庁は、その所管する収入をもって、その所管する事務の遂行に必要な支出に直ちに使用することができ、残額を生じた場合にのみ、その残額を国庫に納めればよい。
2 国の決算については、会計検査院の検査がなされるが、地方公共団体は、その決算について必ず公認会計士の監査を受けることが法律により義務づけられている。
3 市町村の公金は、安全性を重視して、原則として日本銀行に預け入れなければならないとされている。
4 都道府県は、金融機関を指定して、公金の収納または支払いの事務を取り扱わせなければならない。
5 地方公共団体も法人であるので、株式会社などと同様の貸借対照表を作成することが法律により義務づけられている。
問題 54 最近の会計の動向に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 キャッシュ・フロー計算書とは、一会計期間における現金の増加または減少の状況を一定の活動区分に分けて公表するものであり、普通預金等の預金は一切含まれない。
2 連結財務諸表は、支配従属関係にある複数の会社からなる企業集団を単一の組織体とみなして、親会社が企業集団の財政状態および経営成績を結合的に報告するために作成するものである。
3 日本の会計制度は原価主義会計によってきたが、財産状態を正確に反映すべきであるという考え方から、1997年、原則としてすべての企業のすべての資産を時価により評価する「時価会計」に転換した。
4 本格的な導入が検討されている「減損会計」とは、金銭債権について貸倒れが懸念される場合に、その懸念される度合いだけ損失を計上する会計処理をいう。
5 「税効果会計」とは、「税務会計」と同じ意味であって、法人税の課税所得を算定するための会計のことである。
問題 55 GDP(国内総生産)に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 GDPは、市場において取引された財やサービス(フロー)の総量と株等の金融資産や土地等の実物資産(ストック)の総量を金額的に合計したものである。
2 GDP統計においては、家事や育児等の家庭内無償労働は、それを担った者が同じ時間、別のところで働いていたならば得たであろう所得の額をもって推計される。
3 工場の建物や機械等、生産に使用された固定資本が生産の過程で減耗した分(固定資産減耗分)を、GDPから差し引いたものを実質GDPという。
4 労働や機械が完全に利用されたとするならば得られるGDPを潜在GDPといい、GDP統計値との差異をGDPデフレーターという。
5 日本やアメリカのように国内の経済規模が大きい国にあっては、GDPとGNI(国民総所得)の差はさほど大きくはない。
問題 56 個人情報保護に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 地方公共団体の個人情報保護条例では、プライバシーという包括的・拡張的な概念に代えて、個人識別情報というより限定的・正確な概念を用いて、個人情報の保護を図っている。
2 国が昭和63年に定めた個人情報を保護する法律は、行政機関の保有管理する個人情報のみならず、広く特殊法人が保有管理する個人情報にも適用される。
3 国が昭和63年に定めた個人情報を保護する法律は、電子計算機により処理される個人情報についてのみ適用され、手書きの個人情報には適用されない。
4 東京都や政令指定都市が定める個人情報保護条例においては、地方公共団体が保有する個人情報ファイルのみならず、区城内の民間事業者が保有管理する個人情報ファイルについても、同レベルの規制を加えている。
5 地方公共団体が定める個人情報保護条例により、住民課等が管理する住民基本台帳に記録された個人情報を住民課等以外の他の部署が、参照・利用することは禁止されている。
問題 57 電子署名・認証業務に関する法律で導入が定められた電子署名方式の代表例に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
1 送信者の秘密鍵で署名された電子文書は、送信者の公開鍵によってそれを解錠する受信者と送信者の間で通信の秘密を保証する。
2 送信者の公開鍵で署名された電子文書は、送信者の秘密鍵によってそれを解錠する受信者と送信者の間に通信の秘密を保証する。
3 送信者の公開鍵で署名された電子文書は、送信者の秘密鍵によってそれを解錠する受信者に対し、送信者がなりすましでないことを保証する。
4 送信者の秘密鍵で署名された電子文書は、送信者の公開鍵によってそれを解錠する受信者に対し、当該電子文書の真正性を保証する。
5 送信者の公開鍵で署名された電子文書は、送信者の秘密鍵によってそれを解錠する受信者にとって、当該電子文書の其正性を保証する。
問題 58 下の環境汚染物質に関する文章A〜Dと次の環境汚染物質(a)〜(d)との組合せとして、妥当なものはどれか。
(a)PCB、(b)ノニルフェニール、(C)窒素酸化物、(d)カドミウム
A 絶縁油などに用いられ、1968年には食用油に混入してカネミ油症事件を起こした。すでに製造は禁止されているが、現在も未処理のまま残っているものが多く、問題となっている。
B 工業用洗剤の原料として使われてきたが、魚類をメス化する内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)の作用があることが環境省の調査で報告された。
C 主に物の燃焼にともなって発生し、酸性雨の原因となる。またこの物質が太陽光線の照射を受けることで、いわゆる光化学スモッグの原因となる光化学オキシダントが生成される。
D 鉱山からの廃水に含まれていたこの物質がイタイイタイ病の原因となった。現在もなお農用地における汚染が問題となっている。
A B C D
1 (a) (b) (c) (d)
2 (b) (c) (a) (d)
3 (d) (c) (a) (b)
4 (d) (b) (c) (a)
5 (a) (b) (d) (c)
問題 59 次の文章の□の中に入る数字として、正しいものはどれか。
紀元前に、ギリシア人のエラトステネスは、夏至の日の正午に南エジプトのシエネでは太陽の光が深い井戸の底を照らすのに対して、シエネの真北にあるアレキサンドリアでは太陽は真上よりも少し南によっていることから、地球は丸いと考え、実際に地球の大きさを計算したと伝えられている。
当時は今日ほど精度の高い測量はできなかったであろうが、シエネとアレキサンドリアの間の距離を900q、夏至の日の正午に太陽が地面となす角(南中高度)をシエネとアレキサンドリアでそれぞれ90度と82.8度として計算するとき、地球が完全な球であると仮定すれば、地球の円周は□kmということになる。
1 32000
2 36000
3 40000
4 45000
5 50000
問題 60 下の図のような形状の土地がある。一目盛りが1メートルであるとすると、面積は何平方メートルか。
1 27平方メートル
2 27.5平方メートル
3 28平方メートル
4 28.5平方メートル
5 29平方メートル
平成15年度 行政書士試験
※ 出題当時のままです。法令等の改正には対応していないのでご注意下さい。
法令等
問題1 次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 法令の公布は、慣行として官報によることとされている。
2 法令は、公布され、かつ施行される日から国民に対する効力を生じうる。
3 法令は、その附則において施行期日について規定していることが通例である。
4 法令が公布の日から施行されるということはない。
5 法令または条例に規定された罰則が、施行期日前の事実につき行為者に不利に適用されることはない。
問題2 わが国における紛争解決制度についての記述として、正しいものはどれか。
1 独占禁止法違反事件では、公正取引委員会による審決が終審となり、裁判所で裁判することは認められていない。
2 離婚事件においては、家庭裁判所が離婚原因としての不貞行為があると判断したときは、直ちに離婚を認める旨での審判を行うことができる。
3 契約上の紛争で訴訟開始前に簡易裁判所に和解の申立てを行い、話し合って合意した内容が調書に記載されると、その記載は確定判決と同じ効力を生ずる。
4 損害賠償請求事件では、最高裁判所は加害行為があったかどうかの事実認定につき必ず判断しなければならない。
5 殺人事件では、最高裁判所は被告人が殺人を犯したかどうかの事実認定につき判断することは一切できない。
問題3 次の憲法条文の例のうち、権利の保障のあり方について、他とは異なる考え方に基づくものはどれか。
1 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
2 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。
3 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
4 日本国民は法律の範囲内において居住及び移転の自由を有する。
5 学問の自由は、これを保障する。
問題4 次の文章は、ある最高裁判決の一部である。そこにいう検閲の定義にあてはまると考えられる事例は、ア〜オのうち、いくつあるか。
憲法21条2項にいう「検閲」とは、行政権が主体となって、思想内容等の表現物を対象とし、その全部又は一部の発表の禁止を目的として、対象とされる一定の表現物につき網羅的一般的に、発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止することを、その特質として備えるものを指す。
ア 税関で、関税定率法における輸入禁制品の検査の結果、わいせつ表現を含む書物の輸入を禁止すること
イ 当事者の申請に基づき審理した上で、裁判所が、名誉毀損表現を含む出版物を、仮処分により事前に差し止めること
ウ 高等学校用「政治・経済」の教科書として出版しようとした書物につき、文部科学省で検定し、不合格の処分を行うこと
エ メーデー式典に使用する目的で出された、公共の用に供されている広場の利用申請に対して、不許可の処分を行うこと
オ 総務省で、出版前に書物を献本することを義務づけ、内閲の結果、風俗を害すべき書物については、発行を禁止すること
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題5 次の記述のうち、刑事手続に関する日本国憲法の条文の字句に照らして、誤っているものはどれか。
1 何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。
2 何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。
3 すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。
4 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
5 何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその賠償を求めることができる。
問題6 衆議院の解散に関する日本国憲法の条文に照らして、次の記述のうち誤っているものはどれか。
1 天皇は、内閣の助言と承認により、国事に関する行為として衆議院を解散する。
2 内閣総理大臣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、10日以内に衆議院が解散されない限り、単独で責任を負い辞職しなければならない。
3 衆議院が解散されたときは、解散の日から40日以内に、衆議院議員の総選挙を行い、その選挙の日から30日以内に、国会を召集しなければならない。
4 衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。
5 衆議院の解散後、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行う。
問題7 日本国憲法の条文およびその解釈によって導かれる「最高裁判所の機能」として、て、誤っているものはどれか。
1 司法権
2 規則制定権
3 法令の憲法適合性の審査権
4 国会議員の資格争訟の裁判権
5 下級裁判所裁判官の指名権
問題8 情報公開法(「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」)は、何人にも「行政文書」の開示請求権を認める(第3条)。開示請求は、開示請求書を行政機関の長に提出してしなければならないが、次に揚げる事項(ア〜オ)のうち、同法第4条が開示請求書の記載事項として要求しているものは、いくつあるか。
ア 開示請求をする者の氏名または名称および住所または居所ならびに法人その他の団体にあっては代表者の氏名
イ 開示請求をする者の本人性を証する書類
ウ 行政文書の名称その他の開示請求に係る行政文書を特定するに足りる事項
エ 当該行政文書の開示を請求する理由
オ 開示請求に対して決定がなされるべき期限
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題9 行政に関する公法と私法の関係についての次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らして妥当なものはどれか。
1 食品衛生法の許可を得ないで取引をなした場合においては、消費者保護の法理により、その取引に関する売買契約は私法上無効であり、買主は代金の返金を要求することができる。
2 公営住宅に入居するにあたって、入居者は地方公共団体から使用許可を受けなければならず、入居者と地方公共団体の間には公営住宅法ならびに関係条例が適用されるから、借家法は適用される余地はない。
3 防火地域内にある耐火構造の建築物の外壁を隣地境界線に接して設けることができるとしている建築基準法第65条の規定は、相隣関係に関する民法第234条の規定の特則として、民法の規定の適用を排除するものである。
4 道路を利用する利益は反射的利益であり、建築基準法に基づいて道路位置の指定がなされている私道の敷地所有者に対し、通行妨害行為の排除を求める人格的権利を認めることはできない。
5 公営住宅の使用関係は基本的に私人間の家屋賃貸借関係と異なるところはないから、公営住宅の入居者が死亡した場合には、その相続人は当該公営住宅を使用する権利を原則として継承する。
問題10 国家賠償法についての次の記述のうち、判例に照らして妥当なものはどれか。
1 国家賠償法第1条の責任は、公務員の違法な公権力の行使があった場合について国・公共団体が代位する責任であることから、違法な公権力の行使がなされたとしても、その公権力の行使者たる公務員が特定されない場合には、国家賠償責任が成立することはない。
2 国家賠償法は国・公共団体の不法行為責任にかかる一般法であることから、国公立病院の医療過誤に関する責任も、民法第709条以下の不法行為責任に関する法理は適用されることなく、国家賠償法第1条が適用される。
3 国家賠償法は、国・公共団体の個別・具体的な公権力の行使に関する賠償責任であるから、執行権としての行政機関の行為が対象となる。これに対して、議会の立法は抽象的な法規範を定めるものであり、個別具体的に個人の権利を侵害するものではないので、そもそも国家賠償法に基づく賠償責任の対象とはならない。
4 国家賠償法の責任は、公務員の違法な公権力の行使についての制度であることから、行為者は国家公務員法もしくは地方公務員法上の常勤の公務員であることを要する。これに対し、一時的に公務を行う非常勤公務員の行為に起因する損害は、民法の不法行為責任の対象となり、国家賠償責任の対象外である。
5 非番の警察官が、管轄区域外で犯罪を行った場合でも、それが職務執行に名を借りて行ったものである以上、当該警察官の行為は国家賠償法第1条にいう職務の遂につきなされた違法な公権力の行使であり、当該警察官の所属する地方公共団体が賠償責任を負う。
問題11 訴訟を提起することができる期間が法律によって定められている場合、それを「出訴期間」という。行政庁の処分をめぐる各訴訟とその出訴機関の原則に関するア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 行政事件訴訟法によると、無効等確認訴訟の出訴期間は、処分があったことを知った日から3か月以内である。
イ 行政事件訴訟法によると、取消訴訟の出訴期間は、処分があったことを知った日から3か月以内である。
ウ 国家賠償法によると、国家賠償請求訴訟の出訴期間は、原因となる行為のあったことを知った日から3か月以内である。
エ 行政事件訴訟法によると、不作為の違法確認訴訟の出訴期間は、申請をした日から3か月以内である。
オ 行政事件訴訟法によると、義務づけ訴訟の出訴期間は、申請をした日から3か月以内である。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題12 次の手続的権利には、行政手続法に定められているものと行政不服審査法に定められているものとがある。そのうち、両法に定められているものは、いくつあるか。
ア 関係職員への質問
イ 反論書の提出
ウ 証拠書類等の提出
エ 物件の提出要求の申立て
オ 検証の申立てと立会い
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題13 行政手続法が施行された時点(平成6年10月1日)では、同法と地方自治法の関係は希薄であった。ところが、いわゆる地方分権一括法(「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」)により改正された新地方自治法(平成12年4月1日施行)には、第245条以下に、行政手続法と極めて似かよった規定がいくつか置かれることになった。 次のア〜オのうち、行政手続法と地方自治法が共通して定めを設けている事項は、いくつあるか。
ア 申請拒否処分の際の理由の提示
イ 許認可に際しての標準処理機関の作成・公表
ウ 許認可の取消しに先立つ聴分の実施
エ 許認可の取消しに際しての書面主義
オ 届出に関する到達主義
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題14 次の記述のうち、行政手続法上正しいものはどれか。
1 聴聞の主宰者は、弁明または聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者および参考人の陳述の要旨を明らかにしなければならない。
2 聴聞の主宰者は、聴聞の期日における審理が行われた場合には各期日毎に聴聞調書を作成しなければならない。但し、当該審理が行われなかった場合には、聴聞の終結後速やかに作成しなければならない。
3 聴聞の主宰者は、聴聞の期日毎に、前回作成した聴聞調書を当事者または参考人に示し、その内容に異議がないかどうか確認しなければならない。当事者または参考人は、聴聞調書の内容に異議があるときは、直ちに行政庁に対し異議申立てすることができる。
4 聴聞の主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した聴聞裁定書を作成し、聴聞調書とともに行政庁に提出しなければならない。
5 当事者または参考人は、行政庁の許可を得て、聴聞裁定書の閲覧を請求することができる。
問題15 行政不服審査法による不服申立てをめぐる次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 不服申立ては、行政庁の「処分」に対しては認められているが、行政庁の「不作為」に対しては認められていない。
2 不服申立ては。「国会の両院若しくは一院又は議会の議決によって行なわれる処分」に対しても認められる。
3 処分につき不服申立てをすることができる場合においても、処分の取消しの訴えを直ちに提起してかまわない。
4 審査請求は、「処分庁に上級行政庁がないとき」にすることができる。
5 再審査請求は、法律に「再審査請求をすることができる」旨の定めがなくても、審査請求が認められていれば、当該審査請求の裁決に不服がある場合、当然にすることができる。
問題16 ア〜オの記述のうち、行政不服審査法に照らして誤っているものは、いくつあるか。
ア 不服申立てを審査する行政庁は、申請した利害関係人に、参加人として不服申立てに参加することを許可する権限を有する。
イ 不服申立人は、不服申立てを審査する行政庁に、必要と考える参考人の事実陳述を求めるよう申し立てることができる。
ウ 不服申立人は、不服申立てを審査する行政庁に、処分の理由となった事実を証する書類等の閲覧を正当な事由があれば求めることができる。
エ 不服申立てを審査する行政庁は、審査の必要に応じて、書類その他の物件の所持人にそれらの提出を命ずることができる。
オ 不服申立ての審理は書面によるのが原則で、不服申立人に口頭意見陳述の機会を与えるのは、不服申立てを審査する行政庁が必要と認めた場合である。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題17 次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 法律が個別に定めていないような罰則を、条例で規定することも、一定限度内において可能である。
2 個別の法律の罰則よりきびしい罰則を条例に規定することも、一定範囲内において可能である。
3 法律の委任がある事項につき、委任の範囲内で条例に罰則を定めることは可能である。
4 条例には、法律の個別委任がない限り、刑罰でない過料を規定することもできない。
5 条例で罰則に関し施行規則に包括委任することは許されない。
問題18 地方公共団体のいわゆる100条調査権に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 普通地方公共団体の議会は、法定受託事務・自治事務の区別なく、当該普通地方公共団体の事務すべてについて調査を行い、選挙人その他の関係人の出頭および証言ならびに記録の提出を請求することができる。
2 普通地方公共団体の議会が、調査を行い、選挙人その他の関係人の出頭および証言ならびに記録の提出を請求するときは、あらかじめ当該普通地方公共団体の長その他関係する官公署との協議を経なければならない。
3 議会が当該普通地方公共団体の事務に関する調査のため、選挙人その他の関係人に出頭および証言または記録の提出を請求した場合に、正当な理由がないのに、これを拒否したときは、条例の定めるところにより、2年以下の懲役または100万円以下の罰金に処することができる。
4 議会は、選挙人その他の関係人が公務員たる地位において知り得た事実について、その者から職務上の秘密に属するものであることを理由に当該事実に関する証言または記録の提出を拒否されたときは、議員数の3分の2以上が出席しその4分の3以上の特別多数決に基づき、当該事実に関する証言または記録の提出が得られないときには公の利益が害される旨の声明を公にすることにより、選挙人その他の関係人の守秘義務を解除することができる。
5 議会は、選挙人その他の関係人に出頭および証言または記録の提出を請求した場合に、正当な理由がないのに、これを拒否したとき、または虚偽の陳述をしたものと認めるときは、告発しなければならない。ただし、虚偽の陳述をした選挙人その他の関係人が、議会の調査が終了した旨の議決がある前に自白したときは、告発しないことができる。
問題19 地方自治法上の住民訴訟による差止め請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 当該執行機関または職員に対する当該行為の全部または一部の差止めの請求に基づく差止めは、当該行為を差し止めることによって当該普通地方公共団体に回復の困難な損害を生ずるおそれのあるときは、することはできない。
2 当該執行機関または職員に対する当該行為の全部または一部の差止めの請求に基づく差止めは、当該行為を差し止めることによって当該普通地方公共団体に回復の困難な損害が生ずるおそれのあるときもしくは公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは、することができない。
3 当該執行機関または職員に対する当該行為の全部または一部の差止めの請求に基づく差止めは、当該行為が違法であると思料するに足りる相当な理由がある場合であって、当該行為を差し止めることによって、当該普通地方公共団体に回復困難な損害を生ずるおそれがあり、かつ、当該行為を停止することによって人の生命または身体に対する重大な危害の発生の防止その他公共の福祉を著しく阻害するおそれがあるときに限り、することができる。
4 当該執行機関または職員に対する当該行為の全部または一部の差止めの請求に基づく差止めは、当該行為を差し止めることによって人の生命または身体に対する重大な危害の発生の防止その他公共の福祉を著しく阻害するおそれがあるときは、することができない。
5 当該執行機関または職員に対する当該行為の全部または一部の差止めの請求は、これを差し止めることにより、公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償または防止の程度および方法その他一切の事情を考慮したうえ、その差止めが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は請求を棄却することができる。
問題20 地方自治法上の法定受託事務に係る処理基準に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 都道府県の執行機関は、市町村の執行機関の担任する第一号法定受託事務および第二号法定受託事務について、市町村の執行機関が当該法定受託事務を処理するにあたりよるべき基準を定めることができる。
2 各大臣は、その所管する法令に係る都道府県の法定受託事務の処理については、都道府県が当該法定受託事務を処理するにあたりよるべき基準を、都道府県との協議に基づき定めることができる。
3 各大臣は、特に必要があると認めるときは、その所管する法令に係る市町村の執行機関が担任する第一号法定受託事務および第二号法定受託事務の処理について、市町村の執行機関が当該法定受託事務を処理するにあたりよるべき基準を定めることができる。
4 各大臣は、特に必要があると認めるときは、その所管する法令に係る市町村の執行機関が担任する第一号法定受託事務および第二号法定受託事務の処理について、都道府県の執行機関に対し、都道府県の執行機関が定める処理基準に関し、必要な指示をすることができる。
5 法定受託事務の処理基準は、一般的基準にとどまらず、個々具体的な事例を対象とすることができ、かつ、個々の都道府県または市町村に対し、訓令または通達の形式で発することもできる。
問題21 ア〜オの記述のうち、法人税法における扱いとして正しいものはいくつあるか。
ア 日本銀行は「公共法人」である。
イ 日本放送協会は「公益法人等」である。
ウ 日本郵政公社は「普通法人」である。
エ 行政書士会は「公益法人等」である。
オ 預金保険機構は「共同組合等」である。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題22 日本の所得税に関する次の説明のうち、正しいものはどれか。
1 給与所得者が支出した通勤費、転任のための転居費用、職務の遂行に直接必要な技術または知識を習得することを目的とする研修費、資格取得費で職務の遂行に直接必要なもの等の「特定支出」は、給与所得控除額と別枠で全額が控除される。
2 本人が受け取る「公的年金等」は、老後の生活を維持するための資金であることに鑑み、公的年金等控除を適用した後の金額が雑所得として課税すれるが、遺族の受ける恩給および年金で死亡した者の勤務に基づいて支給されるものは、全額が雑所得として課税される。
3 所得税においては、収入・支出の計上時期に関して、多数の国民にとって認識の容易な基準によることが望ましいという考え方から、法人税とは異なり現金主義が採用されている。
4 所得税法において年齢65歳以上の者で合計所得金額が1000万円以下であるものは「老年者」と定義され、老年者の所得税を算出するに当たっては、「老年者控除」という所得控除が適用される。
5 所得の金額は、暦年を単位として計算されるが、税負担の急激な増加を緩和するために、あらかじめ税務署長に届け出ておくことにより、所得金額の一定部分を翌年度以降に繰り越す「平均課税」が認められる。
問題23 ア〜オのうち、行政書士法上で行政書士の業務として明示的に定められていないものは、いくつあるか。
ア 許可等の申請にともなう意思表示について代理すること
イ 行政「聴聞」の代理人になること
ウ 行政「不服申立て」の代理人になること
エ 契約の締結について代理すること
オ 行政書士が作成できる書類の作成について相談に応じること
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題24 行政書士法に基づく行政書士としての登録に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 行政書士としての登録は行政書士資格があることを確認する行為であるから、行政書士試験に合格していれば行政書士業務を行うことができる。したがって、試験に合格しているが、登録をしていない行政書士が行政書士法第1条の2第1項の業務を行っても処罰されることはない。
2 行政書士としての登録の有効期間は5年であり、5年を経過した時点毎に登録の更新がなされる。この際、行政書士としての業務遂行に問題があった行政書士については、例外的に登録の更新が拒絶されることがある。
3 登録を受けて行政書士としての活動を行っている行政書士が、事後的に有罪確定判決を受けるなどして行政書士法第5条に定める欠格事項に該当するに至った場合には、当該行政書士は公務員における失職の場合と同じく、登録行政書士としての資格を自動的に失う。
4 登録は日本行政書士会連合会に対して行うが、登録を申請する場合には、事務所を設けようとする都道府県の区域にある都道府県行政書士会を経由して行わなければならない。
5 行政書士が個人としてではなく、法人として事務所を経営する場合においては、行政書士法に基づき、法人としての登録をしなければならない。
問題25 ア〜オのうち、行政書士法上、その違反に対し刑事罰が定められていないものはいくつあるか。
ア 行政書士が、日本行政書士会連合会の会則を守らなかったこと
イ 行政書士が、正当な事由なく業務の依頼を拒むこと
ウ 行政書士が、業務を行うための事務所を二か所以上設けること
エ 行政書士が、その業務に関する帳簿を備えなかったこと
オ 行政書士が、都道府県知事による事務所への立入り検査を拒んだこと
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題26 ア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 行政書士は、法律の明記するところにより、行政書士事務所に勤務する補助者について所属の行政書士会に届け出なければならない。
イ 行政書士の補助者が、業務上知りえた秘密を漏らしてはならないことは、法令上定められてはいない。
ウ 行政書士は、その補助者に業務の執行を補助させたときは、法律の定めに基づき、その備えつけ帳簿にその旨を記載しなければならない。
エ 行政書士事務所にその報酬の掲示をするにあたっては、法令の規定に明記されるとおり、補助者に配分する報酬部分について示しておかなければならない。
オ 行政書士事務所に勤務する補助者は、行政書士の資格を有する者には限られない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題27 Aが以下のような状況で契約した場合、大審院ないし最高裁判所の見解に立つと、本人に契約上の効果が帰属することになるものはどれか。
1 本人所有の甲不動産を処分するための代理権を与えられているAが、Bに甲不動産を譲渡する際、Bから受け取る代金は専ら自己の借金の返済に使うという意図をもって代理人として契約をしたが、Bは取引上相当な注意をしてもAのそのような意図を知ることができなかった場合
2 請負人とAとの間で下請負契約が締結されていたので、Aは工事材料の買い入れにあたって請負人を本人とし、自己がその代理人であるとしてBと契約をした場合
3 代理権限の与えられていないAが、本人の代理人である旨を記載した白紙委任状を偽造して提示し、代理人と称したので、Bがそれを信頼して契約をした場合
4 本人の実印を預かっていたにすぎないAが、友人がBから借金をするのに、本人の代理人と称し、預かっていた実印を用いてBと保証契約をした場合
5 本人から投資の勧誘を行う者として雇われていたにすぎないAが、本人の代理人としてBと投資契約をし投資金を持ち逃げした場合
問題28 Aは、BからB所有の絵画を預かっている。最高裁判所の判例によれば、次の記述のうち妥当なものはどれか。
1 Aがこの絵画を自分の物であると偽って善意無過失のCに売却し、以後はCのためにその絵画を預かることを約束した場合には、即時取得によりCはこの絵画の所有権を取得する。
2 Aがこの絵画を自分の物であると偽ってCに売却し、後にBがこの売買契約を追認した場合でも、Cは契約の時に遡ってこの絵画の所有権を取得することはできない。
3 Aがこの絵画を自分の物であると偽ってCに売却した場合、Bにこの絵画を手放す意思がないため、Aがこの絵画の所有権を取得してCに移転させることができないときは、この売買契約は無効である。
4 Bがこの絵画を第三者Dに売却した場合、Dは売買契約のときにこの絵画の所有権を取得し、引渡しを受けていなくてもAに絵画の所有権を対抗することができる。
5 Aが代理権もないのにBの代理人だと偽ってこの絵画をCに売却し、その後にAがBを共同相続した場合、Cは、Aの相続分に相当する共有持分については、当然に権利を取得する。
問題29 Aは不動産会社Bと、BがC工務店に注文して建築させた建売住宅を購入する契約を締結した。次のア〜オとa〜eの組合せとして妥当なものは、1から5のうちどれか。
ア この建売住宅が売買契約成立後Aへの引渡し前に、Bの責に帰すべからざる事由によって火災で半焼してしまった場合、AはBに対していかなる請求ができるか。
イ この建売住宅にCの手抜き工事による欠陥があって、漏水のためAの大切にしていた絵画が損害を受けた場合、AはCに対していかなる請求ができるか。
ウ この建売住宅のために設定されているはずの通行地役権が設定されていなかった場合、AはBに対していかなる請求ができるか。
エ この建売住宅が売買契約成立後Aへの引渡し前に、Bの従業員の過失によって火災になり半焼してしまった場合、AはBに対していかなる請求ができるか。
オ この建売住宅にCの手抜き工事による欠陥があって、通行人Dがケガをしてしまった場合、DはCに対していかなる請求ができるか。
a 瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求
b 危険負担に基づく代金減額請求
c 債務不履行に基づく損害賠償請求
d 危険負担に基づく解除
e 不法行為に基づく損害賠償請求
1 ア−c
2 イ−e
3 ウ−d
4 エ−b
5 オ−a
問題30 Aには、妻Bと子C・D・Eがいる。相続に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 Aが子Cの不行跡を理由にCを廃除していた場合、Cの子FもAの遺産を代襲相続することはできない。
2 Aが相続人の一人である妻Bを受取人とする生命保険契約を締結していた場合、その死亡保険金は相続財産に含まれる。
3 Aが生前友人の息子Gの身元保証人になっていた場合でも、Aの相続人B・C・D・Eは、GがAの生前に使い込みをしたためAがGの使用者に対して負っていた損害賠償債務を相続しない。
4 遺産分割前に共同相続人の一人Dから相続財産に属する不動産について共有持分を譲り受けた第三者Hは、登記がなくても他の共同相続人B・C・Eに共有持分の取得を対抗することができる。
5 遺産分割前にEが自己の相続分を第三者Iに譲渡した場合、一か月以内であれば、他の共同相続人は、Iにその相続分の価額および譲受けに要した費用を償還して、その相続分を取り戻すことができる。
問題31 戸籍に係わる届出は、報告的届出と創設的届出とに大別される。次のア〜ケの届出のうち創設的届出は、いくつあるか。
ア 死亡届
イ 婚姻届
ウ 任意認知届
エ 失踪宣告取消届
オ 婚姻取消届
カ 協議離婚届
キ 養子縁組届
ク 国籍得喪届
ケ 後見開始届
1 三つ
2 四つ
3 五つ
4 六つ
5 七つ
問題32 住民基本台帳法に関するア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア 選挙人名簿の登録は、住民基本台帳に記載されている者で選挙権を有するものについて行われる。
イ 市町村長は、その市町村の区域内に住所を有する者について、その戸籍を単位として、戸籍の附票を作成しなければならない。
ウ 住民基本台帳法による届出は、書面または口頭によってしなければならない。
エ 戸籍の附表の記載、削除または記載の修正は、職権で行われる。
オ 住民基本台帳法の規定により市町村長がした処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求の裁決を経た後でなければ、提起することができない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題33 商行為または商人の行為に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 宅地建物取引業者が買主の委託を受けて不動産売買の仲介を行い、契約を成立させた場合、売主の委託を受けず、売主のためにする意思を有してしなかったときでも、売主・買主双方に対して報酬を請求することができる。
2 商行為である賃貸借契約によって生じた債務の不履行を理由とする損害賠償債務は、商行為によって生じた債務ではないから、その遅延損害金の利率は民事法定利率である年5分となる。
3 商行為である金銭消費貸借契約に基づいて支払われた利息制限法の制限を超える利息についての不当利得返還請求権は、民事債権として10年の消滅時効にかかる。
4 貸金業者が顧客に生活資金を貸し付ける場合、利息の特約がなくても当然に利息付きとなる。
5 商人が平常取引をなす者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたのに対し、遅滞なく諾否の通知をしなかったときは、申込みを拒絶したものとみなされる。
問題34 株式会社の取締役に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 定款をもってしても取締役の資格を株主に限定することはできない。
2 株主総会は、正当の事由がなければ、任期満了前に取締役を解任することはできない。
3 取締役の解任によって欠員が生じた場合、必要があるときは、利害関係人の請求により、裁判所は一時取締役の職務を行うべき者を選任することができる。
4 取締役が取締役会の承認を得ないで自己のために会社の営業の部類に属する取引を行った場合、取引の時から1年を経過するまでは、取締役会は、その取引を会社のためにしたものとみなすことができる。
5 取締役が、取締役会の承認を受けて会社を代表して他の取締役に金銭を貸し付けた場合であっても、その取締役はまだ弁済のない額について弁済する責任を負う。
問題35 ア〜オの記述のうち、妥当でないものはいくつあるか。
ア 労働契約には原則として1年以上の期間を定めることはできないが、満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約にあっては、3年の期間を定めることができる。
イ 解雇が解雇権の濫用により無効であった場合でも、労働者は使用者に対し、労務を提供しなかった期間の賃金を請求することはできない。
ウ 労働基準法の規定が適用される賃金請求権は、2年の消滅時効にかかる。
エ 使用者は、労働者の不法行為を原因とする損害賠償債権を自動債権として、労働者の賃金債権と相殺することができる。
オ 就業規則に定める労働条件と労働協約に定める労働条件が抵触するときは、就業規則の定めが優先する。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
[以下5問は記述式] 解答欄の1マスに1文字ずつを楷書で正確に記入して下さい。
問題36 次の文章を読み、文中の[A](漢字1字)として正しいものを記入しなさい。
日本国憲法の英訳(昭和21年11月3日英文官報)によれば、第29条第1項は、
The right to own or to hold property is inviolable.
であり、41条は
The Diet shall be the highest organ of state power, and shall be the sole law-making organ of the State.
とされている。この両者の日本国憲法正文を比べてみると、[A]という1文字だけが共通していることに気がつく。rightとpowerが日本語の上では同一視されて怪しまれないという事実は、日本人の法観念のありようを示唆しているようにも思われる。
問題37 地方自治法の次の諸規定を参考にし、これから推定される新地方自治法において新設された制度(第252条の17の2)について、下記の[A][B]に該当する語(漢字各2字)を記入し、その名称(条文見出し)を完成させなさい。
○ 旧地方自治法第153条
@ 略
A 都道府県知事は、その権限に属する事務の一部をその管理に属する行政庁又は市町村長に委任することができる。
B 略
○ 新地方自治法第2条
@〜G 略
H この法律において「法定受託事務」とは、次に掲げる事務をいう。
一 略
二 法律又はこれに基づく政令により市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、都道府県が本来果たすべき役割に係るものであつて、都道府県においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律又はこれに基づく政令に特に定めるもの(以下「第2号法定受託事務」という。)
○ 新地方自治法第 252条の14
@ 普通地方公共団体は、協議により規約を定め、普通地方公共団体の事務の一部を、他の普通地方公共団体に委託して、当該普通地方公共団体の長又は同種の委員会若しくは委員をして管理し及び執行させることができる。
A 前項の規定により委託した事務を変更し、又はその事務の委託を廃止しようとするときは、関係普通地方公共団体は、同項の例により、協議してこれを行わなければならない。
B 略
{A]による事務処理の[B]
問題38 次に示す条文(行政不服審査法第1条第1項)中の[A](漢字4字)、[B](漢字2字)に該当する正しい語を記入しなさい。
「この法律は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民に対して広く行政庁に対する不服申立てのみちを開くことによつて、簡易迅速な手続による国民の[A]の救済を図るとともに、行政の[B]な運営を確保することを目的とする。」
問題39 行政書士法に関する次の記述中の[A]、[B]に、それぞれ漢字を含む5字で、該当する用語を記入しなさい。
日本行政書士連合会と行政書士の関係は、行政庁と私人の関係ではないが、行政書士の利益を保護するため、[A]については弁明の機会が与えられ、かつ総務大臣に対し審査請求をすることができる。他方、都道府県知事により行われる[B]等は行政庁の処分であり、聴聞など行政手続法の適用を受ける。
問題40 次の記述中の[ア](漢字6字)、[イ](漢字3字)に、適当な語句を記入しなさい。
最高裁判所は、「A所有の甲土地をAがBに譲渡したが、B名義の所有権移転の登記が行われていない状況で、当該甲土地をAがCに譲渡しC名義の所有権移転登記を経由していても、Cが[ア]である場合には、BはCに所有権者であることを登記なしに対抗することができる。しかし、当該甲土地をCがDに譲渡しD名義の所有権移転登記が行われた場合、Bは、Dが[ア]でない限り、Dに対しては所有権者であることを登記なしには対抗できない。」という見解に立っている。上記の最高裁判所の見解は、転得者であるDとの関係では、[ア]であるCにも、Aから[イ]が移転しているとの考えを前提としたものといえる。
一般教養
問題41 次の下線部の漢字表記で誤っているものはいくつあるか。
○ これからの日本語は、国民の社会生活において、だれが、だれに対しても、互いに心やすく話し合い、また自由・活発に意見を述べ合うことのできる、平明・簡疎なことばでありたい。
○ これからの日本語は、今日、広い意味での文学(新聞・教科書・放送などを含む。)に用いられていることばづかいをもとにして、それに不断の洗練を加え、これまでの伝統の上に立って、しかも新しい時代の歩みに伴う新しい要素を注意深く取り入れながら、漸進的に、よい日本語の理想を実現していきたい。
○ これからの日本語をよくするためには、話しことばと書きことばとの二面にわたる技術的改善と並行して、ことばの主体たる国民の心の中に、論理性と真美性ならびに相互に基本的人格を尊重し合う心を深めていきたい。
○ わたしたちは、ことばを前代から受け継ぎ、これを次代に伝えていく責任の地位にあることを深く自覚して、日常の生活(特にこどもの前)で、悪いことばを使わないように努めたい。(国語審議会 標準語部会報告「標準語のために」、昭和29年3月、を加工して出題)
1 一つ
2 二つ
3 四つ
4 六つ
5 七つ
問題42 ア〜オのうち、次の文章でいう意味の「非言語によるコミュニケーション」にあたるものを組み合わせたのは、1から5のうちどれか。
コミュニケーションとは「発信者と受信者の間の意図的な情報の受け渡し」であるとしたとき、そこには言語によるものと非言語によるものがあり、日常的にはこの両者を使いながらコミュニケーションがおこなわれている。特に親しいものの間では、非言語の部分の比重がかなり高いといわれている。
ア 赤ちゃんが、母乳を飲んだ後で満足して寝ているときにみせる笑顔
イ 日頃の親密な関係により理解できる言外の微妙なニュアンス
ウ 出来事に対して、笑いを共有したことで、お互いの類似性に気付く
エ 職場の同僚へ話しかけるときのイントネーションや響き、強弱など
オ 携帯電話、インターネットでのメールによるメッセージの交換
1 ア・イ
2 イ・ウ
3 イ・エ
4 ウ・エ
5 ウ・オ
問題43 次の文章の主旨と合うものは1から5のうちどれか。
本来、自然とは非常に多数の種が複雑な関係をもって共存しているものである。それが、たった一つの種にすぎないヒトによって大幅にかき乱され、生態系の構成が世界各地で極端に単純化しつつある。特に熱帯多雨林には、膨大な種類の多様な生物が生存してきたが、今日その実態をほとんど知られることもなく、各地で森林まるごとが絶滅するようなこともおこっている。個々の生物種はどれも長い歴史の進化を背負った存在であり、ひとたび絶滅してしまったら決して蘇ることはない。それゆえ、わたしたちは子孫のためにも自然を保護する必要があるのだろうし、もうこれ以上生物を絶滅に追い込んではならないだろう。
ところで、私は自然保護の原点は、ありのままの自然の中身をより多く知る努力をすること、そして、その中から科学的論理を引き出すことであると思っている。未知のものを解明しようと努力することで、そのものの大事さがわかってくると思うからである。かわいそうだから、惜しいから、きれいだから、懐かしいから、かわいいからといったような感情から発した運動も大いに自然保護の効力を発揮しよう。しかし、そのような感情に立脚する論は、ときに他者を説得する力強さに欠ける場合がある。野外の自然のなんたるかを、現場に踏み込んで探求する努力があってこそ、他者を説得する論理が出てくることであろう。自然保護を考えずに無神経に開発を進めるような人々に対しては、こうした実地研究を踏まえた科学的な論理こそが、有効な反駁の武器となるのではないだろうか。
(出典 松本忠夫「生体と環境」)
1 人間の持つ力により、自然の生態系の構成は単純化されている。その単純化している現在の自然は管理がしやすいから、この方向で自然は保護すべきである。
2 実地踏査をもとにした科学的論理は、開発に反論する大事な実践である。そのとき自然が単純な生態系であれば、科学的な論理を導きやすい。
3 生物の各種は、長い進化の歴史を背負い、現在は相互の関係のなかで安定している。しかし、人間はその構造を変える文化的発展を挙げているのだから、その力を持っていることを十分に利用し、自然保護をしっかりと考えるべきである。
4 自然保護の最も重要な動機付けとして、人間の内面に関わる働きを挙げることができる。自然を保護することはこれを慈しむ心を持つことであり、人間的感情生活を豊かにすることにつながっている。
5 人間は、自然の生態系のなかで、他の種との複雑な関係を保ちながら今日まで存在してきた。そうした自然のあり方を直接認識しようとする努力の結果として得られた科学的論理こそが、開発に対する感情的な反対論を有力に補強し得る。
問題44 ア〜キの文は、一連の文章をバラバラにしたものである。正しい順序にしたとき、3番目と6番目になる文の組合せはどれか。
ア そのとき重要なことは、実験や測定の条件を変えることにより、必要な情報を取得できることである。
イ そこで、天体現象を理解するのに十分な情報を集めるには、何をどのように測定するかが大きな問題となる。
ウ 地上の物質や現象を調べる場合には、その物質や現象を直接に測定したり、現象を実験的に再現することによって、対象とする物質や問題となる現象から定量的なデータを取得することができる。
エ そこで、観測はもっぱら可視光線で行われ、「目に見える」宇宙のデータが蓄積され、「見える」宇宙が理解されてきた。
オ ところが、天体を対象とするときは、一方的に伝達される情報を受動的に測定するしかない。
カ 歴史的にそうした制約が少なかったのが、可視光線で観測をすることであった。
キ 天体の発するすべての情報を集められると申し分ないわけだが、現実には、観測や測定の技術的な制約から限られた情報しか集められないことが多い。
(出典 江里口良治「宇宙の科学」より)
3番目・6番目
1 イ オ
2 カ エ
3 ア キ
4 キ ウ
5 オ カ
問題45 次の文章の主旨と合わないものは、ア〜オのうちいくつあるか。
言葉と実態のズレは、いつの時代にも生じている。言葉がひとたび生まれると、その時点において、意味が確定する。いや、ある実体に対して一定の意味が確定されるために、その実体に言葉がかぶせられるわけだ。だが、その実体は時とともに変化し、つねに流動する。そこで、ある時間が経過すると、言葉が実体から置き去りにされることになる。言葉と実体がズレるのだ。
ただ、「現在」について指摘できるのは、こういった時のもたらす普遍現象としての言葉のズレばかりではない。それだけなら、「現在」にあまりに多くの「死語」が生じている原因を説明できない。
たとえば、現代になお使われている言葉、「故郷」(それに類する「帰郷」、「望郷」、「郷愁」)、「村」(それに類する「共同体」、「田舎」、「地方」)、「母」、「大衆」、「革命」、「転向」……など。それらの言葉は、ほとんど“根”を失っている。近代人が「故郷」としての「共同体」から「根こぎ」にされ、帰りたいけれど帰るところがない故郷喪失者だったとすれば、そういった<近代日本>の歴史過程で意味を確定された言葉も、いまや「根こぎ」されている。
とすれば、それはいずれ「死語」と化すしかない。もちろん、「死語」となっても、言葉それじたいは残っている。たとえば、わたしはさきほど、日本の近代化と戦後の民主主義化、そうして、一九六四年以後の高度成長によって一貫して追求された物質的な幸福と社会的な平等が、現在の「大衆社会」をつくった、と指摘した。しかし、そこで使われている「大衆」と、そういった物質的な幸福と社会的な平等とを追い求める、いわばそれらの<欠如>のエトス(生活的な感情)によって日本の近代化を支えた「大衆」とは、微妙にちがう存在なのではないか。
日本の近代化を支えた「大衆」は、みずから農業を中心とする「故郷」を捨て、「村」に老いた「母」を残して、都会の工場に働きに出(学校に入学し)た。そのことによって、“根”としてあるべき「故郷」を哀しく低く心中に歌いつづけなければならなかった。これが、“望郷”の歌としての演歌になるわけだ。近代日本の「大衆」はその“望郷”の歌を心中に低く歌うことによって<欠如>の状態に耐え抜いたのである。その意味で、啄木の三行詩と演歌とは抒情的に見て連続しているわけだ。
それはともかく、物質的な幸福と社会的な平等とが満たされたこんにちの「大衆社会」にあっては、その「大衆」を動かしているものは、すでに<欠如>の状態のエトスではない。むしろ<過剰>の状態のエトスである。かつては、<欠如>の状態に「耐乏」し、そこから抜け出すために「一所懸命」「努力」することが、近代日本の社会を支えるエトスだった。これに対して、いまや、<過剰>の状態に「それなりに」、「満足」する事が、「大衆社会」のエトスになったのである。こういった異なったエトスをもっている存在を、ともに「大衆」という言葉で呼びつづけることができるのだろうか。
(出典 松本健一「言葉の『現在』」より)
ア すべての言葉は、実体が時とともに変化することによって、死語になることから免れることはできない。
イ 「故郷」「村」「母」などの言葉は、<近代日本>の歴史過程の中で実体に対応していたが、近代人が「共同体」から離れたことで「死語」となるしかない。
ウ 「死語」とは、言葉としては存在しているが、その言葉が「現在」の社会の中では対応する実体を失っている言葉であって、使う必要がないものである。
エ <近代日本>の歴史過程の中で近代化を支えた「大衆」は、抒情的な意識を持つことで、「故郷」を離れ都会に出てくることができた。
オ 「大衆」という言葉は、過去における<欠如>と現在における<過剰>という生活感情の変化はあるものの、共に同じ「大衆」という言葉で表現できる。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題46 次の文章に「いささか逆説的に聞こえるかもしれないが」(下線部)という表現があるが、筆者がそのように言う理由として最も適当なものは、1から5のうちどれか。
「記号」ということばで、私たちはふつうどのようなものを連想するであろうか。一方通行や進入禁止を表す道路標識、プラスやマイナスを表す数学の記号、学校とか山とかの所在を示す地図の標識━━人によって差はあれ、こういったものが平均的なところであろう。もし受験生であったら、「解答は所定の欄に記号で記入せよ」といったような使い方を思い浮かべるかもしれない。選択肢として挙げられている(イ)とか(ロ)、あるいは(a)とか(b)━━それが「記号」である。
このような例に代表される「記号」のイメージは、どう見てもあまり良いものではない。つまるところ、「記号」は何かの代用をしているにすぎないという意識があるからである。本当の意味で重要なのはその何かの方であって、「記号」はその何かをまともに持ち出す代わりに、それと一対一に対応させられたものが便宜上使われているだけだ、というわけである。(試験で「論述」式の方が「記号」式よりも十分な評価ができるという発想も、こういうことと無関係ではない。)
現代の記号論で「記号」と言う場合は、実はこの種の記号とはほとんど関係ない。この種の記号は、たぶん「記号」というよりはむしろ(あるいは「記号」の中でも)「符号」とでも呼んだ方がよいようなものである。つまり、すでに正確に規定された内容が了承されていて、ただそれをそのまま持ち出す代わりに、もっと扱いやすくてそれと一対一に対応すると了承されているものが使われているというだけのことである。いわば、本当は何かがあるという目印として、同じ場所に便宜上おかれているおはじきみたいなものと言っても良いであろう。例えば、「文化を記号として捉える」というようなことを言うことがあるが、これはもちろん、文化の諸相をこのような意味での(つまり、「符号」と呼んだ方が良いような)「記号」でもって転写してみようというようなことではない。
現代の記号論で「記号」ということが考えられる場合は、いささか逆説的に聞こえるかもしれないが、むしろ、この種の「符号」と呼ぶのがふさわしいと思われる「記号」を超えていくような営みに、何よりもまず第一に関心が寄せられるのである。
(出典 池上嘉彦「『ことば』再発見」)
1 「記号」は、それに一対一に対応する内容の便宜的な置き換えであるが、その代用という見方を「符号」として否定することが「逆説的」であるから。
2 「文化を記号として捉える」といいながら、文化には多くの在り方(諸相)があるにもかかわらず、それを「記号」と考えないことが、「逆説的」であるから。
3 「記号」は「正確に規定された内容」を簡潔に表現できる機能を持つにもかかわらず、その働きが無視されていることが「逆説的」であるから。
4 「記号」は、「内容の了承」があるから成立するのであるが、それを「符号」と置き換えているところが、「逆説的」であるから。
5 「記号」の在り方・意味を考えるのが記号論であると思えるのに、「記号」を超えて行くような営みに関心を寄せている態度が「逆説的」であるから。
問題47 政治資金問題に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 選挙権が制限されていた制限選挙のもとでは、選挙費用が少なくてすんだから、有権者の買収が横行することはなかった。
2 有権者の増大にともなう政治資金の拡大にもかかわらず、選挙運動期間外での有権者とのコミュニケーション活動に充てられる費用は減少傾向にある。
3 第2次世界大戦後まもなく制定された日本の政治資金規正法では、その制定当初、政治資金収支の公開に重点がおかれ、献金額の制限はなかった。
4 日本の政治資金規正法は1975年に抜本的に改正されたが、企業や労働組合などの団体からの政治献金に対する規制はそれ以来改正されていない。
5 政党の活動の健全な発達を促すことを目的として1994年に政党助成法が制定されたため、政治家の政治資金パーティは姿を消すことになった。
問題48 日本の国際機構加盟に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 日本は、1919年に設立された国際労働機関(ILO)の原加盟国であるが、第2次世界大戦後、国連専門機関となったILOに再加盟したのは、連合諸国との講和条約発効(1952年)後のことである。
2 対日講和条約発効をうけて日本はただちに国際連合への加盟申請を行ったが、安全保障理事会での旧ソ連の拒否権によって阻止され、日ソ国交回復共同宣言を経て加盟が承認された。
3 国際司法裁判所に関しては、国連未加盟国も国連総会が定めた一定の条件を受諾することによりその当事国になることができるが、日本の場合は、サンフランシスコでの対日講和会議において当事国となることが認められた。
4 1961年に発足した経済協力開発機構(OECD)の原加盟国は欧州18か国にアメリカとカナダを加えた20か国であったが、アジアから日本が加盟したのは、東京オリンピック開催後数年たってからのことである。
5 日本は、対日講和条約発効後まもなく国際通貨基金(IMF)に加盟したが、その当時は経常取引の為替制限が行われていたため常任理事国には選出されず、いわゆる8条国移行(1964年4月)を待って常任理事国となった。
問題49 次の5つの物件(a〜e)はユネスコの「世界遺産リスト」に登録されている世界遺産である。このうち、欧州連合(European Union)の加盟国に所在するものは、いくつあるか(2003年4月1日現在)。
a オリンピアの遺跡
b バイカル湖
c ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院と聖マーガレット教会
d ベルン旧市街
e パリのセーヌ河岸
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題50 第三セクターに関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 日本でいう第三セクターとは、いわゆる官民共同出資で、株式会社形態のもののみを指し、その歴史は太平洋戦争以前にさかのぼる。
2 第三セクターという言葉が日本政府の公式文書で初めて用いられたのは、1960年代の池田内閣における所得倍増計画の中であった。
3 第三セクターも公共のサービスの供給に従事するのだから、地方自治体が50%以上出資する第三セクターの職員にはすべて地方公務員法が適用される。
4 第三セクターは、もともと公共部門と私的部門が重なり合った部門のことであり、地方自治体が経営する公営企業がその典型例である。
5 公共部門でも私的部門でもない第三の部門を第三セクターとすれば、NPOやNGOをそこに含めてとらえることができる。
問題51 介護保険に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 20歳の大学生が自ら運転を誤って車ごと谷に転落し、介護を要することとなった場合に、その介護については介護保険の適用がある。
2 会社に勤めている50歳の人も70歳の自営業者も、ともに、その居住する市区町村に対し、直接に介護保険料を納付しなければならない。
3 介護保険は、法律に基づく全国一律の制度であり、負担水準は全国で等しいことが要請されるので、介護保険料も法律により全国一律の金額が定められている。
4 要介護者に認定された者は、要介護の程度に応じた介護サービスを無料で受けることができる。
5 介護保険法上の保険者は市町村および特別区であるが、都道府県は市町村の介護保険財政の安定化のために財政安定化基金を設けている。
問題52 地方公共団体の財政に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 公債費は、個別の地方公共団体の特別の事情により発行した地方債を償還するためのものであるから、経常収支比率を算定する際の経常経費に算入されない。
2 普通交付税は、国に依存する財源であるので、経常収支比率を算定する際の経常一般財源に算入されない。
3 公債費比率とは、公債費に充当した一般財源が公債収入総額に占める割合をいい、財政構造の硬直度を判断する尺度として利用される。
4 地方公共団体の財政力を示す指数としての財政力指数は、基準財政収入額を基準財政需要額で除した数値で、通常は過去3か年の平均値が用いられる。
5 地方交付税算定における基準財政収入額には、その地方公共団体が標準的に見込まれる税収入額の全額が算入される。
問題53 予算編成に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 ゼロ・ベース予算とは、前年度の予算額と同額を維持することにより財政規模の拡大を抑制する予算編成の手法である。
2 予算編成における増分主義とは、前年度予算に対して必ず一定比率の予算額の増大を保証することによって、国家活動の安定的な発展を図る手法である。
3 予算編成におけるシーリング方式とは、歳出規模の抑制を図るために、予算要求について限度枠を設けることによって、予算要求をなす側自体に一定の絞り込みを事前に行わせる方式である。
4 予算編成におけるPPBSとは、それぞれの省庁別の目標を設定することを断念し、各組織を横断する統一的な国家目標を設定して、政府全体としての費用・便益分析を行うものであって、政府の歳出予算総額の抑制を目的としている。
5 予算編成におけるサンセット方式とは、所定の年度までは見直しをせずに安定的に予算を確保するための手法である。
問題54 日本の廃棄物処理およびリサイクルに関する法制度についての次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 一般廃棄物について国内処理の原則は採用されておらず、一般廃棄物の輸入および輸出は自由である。
2 産業廃棄物の処理については「府県内処理の原則」が採用されているので、都道府県境を越える産業廃棄物の移動は原則として禁止されている。
3 特定家庭用機器の小売販売業者は、特定家庭用機器の廃棄物を排出する者からその引取りを求められても、代替の家庭用機器の購入と引き換えの場合以外は断ることができる。
4 容器包装廃棄物の分別収集が進められているが、事業者に対する再商品化の義務づけはいまだ実現していない。
5 特定建設資材を用いた建築物等にかかる解体工事の受注者は、分別解体をし、特定建設資材廃棄物の再資源化をしなければならない。
問題55 次の記述のうち、ケインズ経済学の考え方として知られているものはどれか。
1 家計の消費支出の変動の決定要因は、その時々の可処分所得ではなく、現在から将来にかけて稼ぐことができる可処分所得の平均値としての「恒常所得」である。
2 供給はそれ自らの需要を決定する。これは生産物は生産物によってのみ買われることを意味するので、実質国民所得も経済の総供給のみによって決定される。
3 一国の経済全体の貨幣需要は、その国における取引総額が増加すれば増加し、市場利子率が上昇すれば減少する。したがって、一国の取引総額はその国の国民所得と密接に関係することから、貨幣需要は国民所得と利子率の関数として表現される。
4 公共・不況の景気指数は、貨幣供給の変動が予期されないインフレ・デフレを生み、それが家計や企業の行動をかく乱することで生産や失業、投資などに影響をあたえることによって生ずる。
5 公債は現在の課税を将来にくりのべたものにすぎないから、政府支出の財源を公債によってまかなうか租税によってまかなうかの選択は、マクロ経済効果には何らの影響もあたえない中立的なものである。
問題56 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(いわゆる行政手続オンライン法)についての次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 この法律により、利益を付与する処分についてはオンラインで処分通知をすることが可能になったが、不起訴処分については、従来どおり書面による通知が必要である。
2 この法律により、個別の法律で書面による縦覧を必要としている場合について、2年以内に個別の法律を改正して、オンラインによる縦覧に代えることができるようになった。
3 この法律により、個別の法律で書面による申請を必要とされている場合でも、主務省令の定めによりオンライン申請をすることができるようになった。
4 この法律は、行政機関と私人の関係にかかる書面による手続について定めているものであり、行政機関間の書面手続の電子化については、別の法令によりオンライン化を進行させることが予定されている。
5 この法律は、国家行政機関の書面による行政手続のオンライン化について定めたものであり、地方公共団体の書面による行政手続のオンライン化については、地方公共団体の条例により定めるべきこととされた。
問題57 インターネットについての次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 TCP/IPプロトコルによるインターネットが個人間の通信において急速な広がりを見せているが、企業の内部における通信はTCP/IPを使うことがまずなく、その違いが通信需要の拡大の障害になっている。
2 最近、ケーブルテレビの回線を利用するADSLの方式により、ブロードバンドインターネット回線の普及が急速に進んでいる。
3 インターネットは国境を超えて流される通信であることから、使用言語は原則として英語が用いられ、日本語を用いることは仕様上できない。
4 個人がインターネットを利用する場合においては、原則としてプロバイダという電気通信事業者のサービスを受けて行う。
5 ホームページのアドレスであるドメインネームを取得するためには、原則として経済産業大臣の許可が必要である。
問題58 電球や豆電球の明るさに関するA〜Dの記述のうち、誤っているものが二つある。誤っているものの組合せは、1から5のうちどれか。
A 抵抗の大きさが違う数個の豆電球を直列につないで一定の電流を流した場合、抵抗の小さな豆電球がもっとも明るい。
B 抵抗の大きさが違う数個の豆電球を並列につないで一定の電圧を加えた場合、抵抗の小さな豆電球がもっとも明るい。
C 起電力の同じ電池2個を並列に接続して豆電球につなぐと、電池1個のときより明るくなる。
D 抵抗の同じ電球を2個直列につないで電源に接続した場合と、2個並列につないで電源に接続した場合では、並列につないだときのほうが全体的に明るい。
1 A・B
2 A・C
3 B・C
4 B・D
5 C・D
問題59 連続する三つの自然数がある。そのうち最大の数を二乗したものは、他の二つの数の和に66を足したものに等しい。これら三つの数の和はいくつか。
1 12
2 15
3 18
4 21
5 24
問題60 下のイメージ図のように、底面の直径と高さが等しい円筒A、直径が円筒Aのそれと等しい円球B、底面の直径と高さが円筒Aのそれらと等しい円錐Cがある。A、B、Cの三つの体積の比をあらわすものとして正しいものはどれか。
A B C
1 6:4:3
2 5:4:2
3 5:3:2
4 4:3:1
5 3:2:1
平成16年度 行政書士試験
※ 出題当時のまま掲載しています。法令等の改正には対応していませんので注意下さい。
法令等
問題1 慣習または慣習法に関する次の記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。
ア 犯罪と刑罰の内容は、あらかじめ法律によって規定されたものでなければならないから、慣習法は刑法の直接の法源とはなりえない。
イ 民法は、物権法定主義を原則としているから、入会権については各地方の慣習に従うことはない。
ウ 法令の中の公の秩序に関しない規定とは異なる慣習がある場合において、法律行為の当事者がその慣習による意思を有しているものと認められるときは、その慣習に従う。
エ 商事に関しては、まず商法の規定が適用されるが、商法に規定がないときは民法が適用され、民法の規定もない場合には商慣習法が適用される。
オ 国際法は国家間の合意に基づいて成立するが、その合意には明示のものと黙示のものとがあり、前者は条約であり、後者は国際慣習法であって、この両者が国際法の法源となる。
1 ア・ウ
2 イ・エ
3 ウ・オ
4 ア・エ
5 イ・オ
問題2 法人の設立に対する国や地方公共団体の関与の態様には、@許可主義、A認可主義、A認証主義、C準則主義がある。下表において、@〜Cに対応するア〜エに当てはまる法人の組合せとして正しいものはどれか。
@許可主義 ア
A認可主義 イ
B認証主義 ウ
C準則主義 エ
ア イ ウ エ
1 学校法人 特定非営利活動法人 宗教法人 株式会社
2 財団法人 学校法人 特定非営利活動法人 株式会社
3 財団法人 合名会社 宗教法人 管理組合法人
4 社会福祉法人 学校法人 合名会社 管理組合法人
5 特定非営利活動法人 社会福祉法人 管理組合法人 宗教法人
問題3 投票価値の平等に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に適合していないものはどれか。
1 形式的に1人1票の原則が貫かれていても、投票価値が平等であるとは限らない。
2 選挙人資格における差別の禁止だけでなく、投票価値の平等も憲法上の要請である。
3 投票価値の平等は、他の政策目的との関連で調和的に実現されるべきである。
4 法改正に時間がかかるという国会側の事情は、憲法判断に際して考慮すべきでない。
5 参議院議員の選挙については、人口比例主義も一定程度譲歩・後退させられる。
問題4 次の文章は、最高裁判所の判決の一節である。判決の趣旨に照らして、妥当でないものはどれか。
「税理士会は、税理士の義務の遵守及び税理士業務の改善進歩に資するため、会員の指導、連絡及び監督に関する事務を行うことを目的として、法が、あらかじめ、税理士にその設立を義務付け、その結果設立された法人である。法に別段の定めがある場合を除く外、税理士会に入会している者でなければ税理士業務を行ってはならないとされている。
税理士会が強制加入の団体であり、その会員である税理士に実質的には脱退の自由が保障されていないことからすると、その目的の範囲を判断するに当たっては、会員の思想・信条の自由との関係で、次のような考慮が必要である。
税理士会は、法人として、法及び会則所定の方式による多数決原理により決定された団体の意思に基づいて活動し、その構成員である会員は、これに従い協力する義務を負い、その一つとして会則に従って税理士会の経済的基礎を成す会費を納入する義務を負う。しかし、法が税理上会を強制加入の法人としている以上、その構成員である会員には、様々の思想・信条及び主義・主張を有する者が存在することが当然に予定されている。したがって、税理士会が右の方式により決定した意思に基づいてする活動にも、そのために会員に要請される協力義務にも、おのずから限界がある。」
(平成8年3月19日 最高裁判所第三小法廷判決)
1 税理士会は、会社とはその法的性格を異にする法人であり、その目的の範囲についても、これを会社のような広範なものと解するならば、法の要請する公的な目的の達成を阻害して法の趣旨を没却する結果となることが明らかである。
2 政党に政治資金の寄付をするかどうかは、選挙における投票の自由と表裏を成すものとして、会員各人が市民としての個人的な政治的思想、見解、判断等に基づいて自主的に決定すべき事柄である。
3 税理士会は、税務行政や税理士の制度等について権限のある官公署に建議し、またはその諮問に答申することができるが、政治資金規正法上の政治団体への金員の寄付を権限のある官公署に対する建議や答申と同視することはできない。
4 税理士会が政治資金規正法上の政治団体に対して金員の寄付をすることは、たとい税理士に係る法令の制定改廃に関する要求を実現するためであっても、原則として、税理士会の目的の範囲外の行為であり、無効といわざるを得ない。
5 税理士会の目的の範囲内の行為として有効と解されるのは、税理士会に許容された活動を推進することを存立目的とする政治団体に対する献金であって、税理士会が多数決原理によって団体の意思として正式に決議した場合に限られる。
問題5 表現の自由に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らして、妥当なものはどれか。
1 取材の自由は、表現の自由を規定した憲法第21条の保護のもとにある。
2 報道の自由は、憲法第21条の精神に照らし、十分尊重に値する。
3 法廷での筆記行為の自由は、憲法第21条の精神に照らして尊重に値し、故なく妨げられてはならない。
4 取材の自由は取材源の秘匿を前提として成り立つものであるから、医師その他に刑事訴訟法が保障する証言拒絶の権利は、新聞記者に対しても認められる。
5 取材の自由の重要性に鑑み、報道機関が取材目的で公務員に秘密漏示をそそのかしても違法とはいえず、贈賄等の手段を用いても違法性が阻却される。
問題6 次のア〜オは、これまで存在した各種の憲法典における条文の例である。これらのうち、日本国憲法第20条から導かれるものと同様の原則を定めていると考えられるものは、いくつあるか。
ア 連邦議会は、国教の樹立を規定し、もしくは宗教の自由な礼拝を禁止する法律を制定してはならない。
イ 各宗教団体は、すべての人に適用される法律の制限の範囲内で、独立に、固有の事務を処理し、かつ、行政を執行する。
ウ フランスは不可分の非宗教的、民主的かつ社会的な共和国である。
エ 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
オ ルター派福音主義は、国家の公式の宗教である。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題7 日本国憲法下の内閣に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 新しい内閣総理大臣が、まだ国務大臣を一人も任命していないうちは、前の内閣が引き続き職務を遂行する。
2 内閣を構成する国務大臣の過半数を参議院議員が占めるとしても、それは憲法上許容されている。
3 内閣の組織については、憲法が定める基本的な枠組に基づいて、国会が法律で定めるところによる。
4 内閣は、事前ないし事後に国会の承認を得ることを条件として、条約を締結する権能をもっている。
5 内閣総理大臣は、閣議の決定を経ることなく、任意に国務大臣を罷免することができる。
問題8 情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)の文書開示に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書に不開示情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときには、当該行政文書を開示しなければならない。
2 開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、行政機関の長は、当該行政文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
3 行政機関の長は、個人識別情報であっても、当該個人が公務員等である場合には、職務遂行の内容のみならず、その職についても開示しなければならない。
4 行政機関の長は、個人に関する情報であって、特定の個人を識別することはできないが、公にすることによりなお個人の権利利益を害するおそれがあるものが記録されている場合には、開示してはならない。
5 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。
問題9 行政行為の効力に関する次の文章の(ア)〜(エ)を埋める語の組合せとして、最も適切なものはどれか。
行政行為の効力の一つである(ア)は、行政行為の効力を訴訟で争うのは取消訴訟のみとする取消訴訟の(イ)を根拠とするというのが今日の通説である。この効力が認められるのは、行政行為が取消し得べき(ウ)を有している場合に限られ、無効である場合には、いかなる訴訟でもその無効を前提として自己の権利を主張できるほか、行政事件訴訟法も(エ)を用意して、それを前提とした規定を置いている。
(ア) (イ) (ウ) (エ)
1 公定力 拘束力 違法性 無名抗告訴訟
2 不可争力 排他的管轄 瑕疵 無名抗告訴訟
3 不可争力 先占 違法性 客観訴訟
4 公定力 排他的管轄 瑕疵 争点訴訟
5 不可争力 拘束力 瑕疵 争点訴訟
問題10 行政機関が行う次のような行為のうち、行政法理論上「即時強制」にあたるものは、いくつあるか。
ア 建築規制法規に違反する建築物として除却命令が出ているにもかかわらず義務者が自主的に除却しないため、行政の職員が義務者に代わって除却する行為
イ 営業許可に付された条件の履行を促す行政指導を無視したまま営業を継続している業者の氏名を行政庁が公表する行為
ウ 建築規制法規に違反する建築物の所有者からの給水申し込みを市長が拒否する行為
エ 車両が通行する公道上に寝ころんだまま熟睡している泥酔者の安全を確保するため、警察官がその者を警察署に運び保護する行為
オ 火災の発生現場において消防士が、延焼の危険のある近隣の家屋を破壊してそれ以上の延焼を防止する行為
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問題11 国家賠償に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らして、妥当でないものはどれか。
1 公立学校における教員の教育活動は、行政処分ではなく体罰等の事実行為であっても国家賠償法での公権力の行使にあたる。
2 議員に対し、町議会が辞職勧告決議をなしたことが議員に対する名誉毀損にあたるとする国家賠償の訴えは、決議が違法か否かが審査されるので法律上の争訟にはあたらない。
3 公務員が主観的には職務権限行使の意思を有しなかったとしても、客観的に職務行為の外形を備える行為であれば、国家賠償法第1条の職務を行うについてという要件をみたし、損害が発生している場合には、国または公共団体は損害賠償責任を負担する。
4 行政処分の違法性を理由とする国家賠償法上の訴えを提起するにあたっては、その前提としてあらかじめその行政処分の取消または無効確認の判決を得ておく必要はない。
5 公務員個人は、国または公共団体がその責任を負担する以上、被害者に対し直接責任を負うことはない。
問題12 行政手続法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 行政手続法は、行政処分をもっぱら対象とし、その事前手続について法的規律を設けるとともに、事後的救済手続についても定めを置いている。
2 行政手統法は、侵害的行政処分ならびに公権力の行使に当たる行為のみならず、許認可などの授益的処分についても規律を定めている。
3 行政手続法は、不服申立てに対する行政庁の裁決、裁判の執行としてされる処分、公務員の身分に関してされる処分についても、その事前手続につき法的な規律を設けている。
4 行政手続法は、行政処分については事前聴聞手続を、行政立法についてはバブリック・コメント制を一般的に義務的手続とすることにより、行政過程に広く手統的な規制を行うものである。
5 行政手続法は、行政処分について手続的規律を設けるほか、行政機関が一方当事者である一定金額以上の契約について、入札制などの手続規定を置いている。
問題13 行政手続法の条文においては、申請により求められた許認可等の行政処分を行う行政庁が「必ずしなければならないもの」と「努めなければならないもの」の区別がなされているが、これに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間を定めるように努めなければならない。
2 行政庁は、申請により求められた許認可等に対する処分をする場合は、あらかじめ審査基準を定め、これを公にしておくよう努めなければならない。
3 行政庁は、申請者の求めに応じ、当該申請の審査の進行状況・処分の時期の見通しを示すように努めなければならない。
4 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、当該処分の理由を示さなければならない。
5 行政庁は、申請に対する処分であって申請者以外の者の利害を考慮すべき場合は、公聴会の開催その他適当な方法により、当該申請者以外の者の意見を聞く機会を設けるよう努めなければならない。
問題14 行政手続法の適用範囲に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 行政手続法は、行政処分、行政指導、届出について一般的規律を定める法であるが、他の法律に特別の手続規定を設けた場合は、その特別規定が優先する。
2 行政処分、行政指導、届出に当たる行為であっても、第3条第1項に列挙されている類型に該当するものについては、行政手続法は適用されない。
3 行政処分、行政指導、届出に当たる行為であって、第3条第1項に列挙されている類型に該当しないものについては、他の法律で特別の手続規定を設けることができる。
4 地方公共団体の機関がする行政処分であって、その根拠となる規定が条例または規則に置かれているものでないものについては、行政手続法が適用される。
5 地方公共団体の機関がする行政指導については、その根拠となる規定が条例または規則に置かれているかどうかにかかわらず、行政手続法が適用される。
(参考条文)
第1条(略)
2 処分、行政指導及び届出に関する手続に関しこの法律に規定する事項について、他の法律に特別の定めがある場合は、その定めるところによる。
第3条 次に掲げる処分及び行政指導については、次章から第4章までの規定は、適用しない。
一 国会の両院若しくは一院又は議会の議決によってされる処分
二〜十六(略)
2 前項各号に掲げるもののほか、地方公共団体の機関がする処分(その根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)及び行政指導並びに地方公共団体の機関に対する届出(前条第7号の通知の根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)については、次章から第5章までの規定は、適用しない。
問題15 行政不服審査法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 処分の全部または一部の取消しの申立てのほか、処分の不存在確認の申立て、不作為についての申立てを行うことができる。
2 法人でない社団または財団も、代表者または管理人の定めがある場合、その名で不服申立てをすることができる。
3 審査請求は、原則として、処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内に、しなければならない。
4 弁明書の提出にあたり、正副2通を提出しなければならないが、電子情報処理組織を使用して弁明がなされた場合には、弁明書の正副2通が提出されたものとみなされる。
5 審査庁は、申立てまたは職権に基づいて、必要な場所につき、検証をすることができる。
問題16 行政不服審査法における不作為についての不服申立てに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 行政庁の不作為についての不服申立ては、不作為庁が主任の大臣等である場合を除くと、不作為庁への異議申立てと直近上級行政庁への審査請求のいずれをすることができる。
2 不作為に対する不服申立てが認められるのは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分をすべきにもかかわらず、これをしない場合である。
3 不作為に対する異議申立てについて、不作為庁は、異議申立てが不適法である場合を除き、異議申立ての日の翌日から起算して20日以内に、申請に対する何らかの行為をするか、または書面で不作為の理由を示さなければならない。
4 不作為に対する審査請求が理由のあるときは、審査庁は裁決で当該不作為が違法もしくは不当であることを確認し、申請者はこの確認裁決後、再度不作為庁に対して申請する。
5 処分に対する審査請求・異議申立ては、処分があったことを知ってから60日以内にしなければならないが、不作為に対する不服申立てには、そのような期間制限はない。
問題17 地方公共団体の種類に関する次の記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。
ア 東京都の特別区は特別地方公共団体の一種であるが、東京都自体は、普通地方公共団体である。
イ 「区」という名称が付される地方行政組織のうち、特別区と財産区は地方公共団体であるが、行政区は地方公共団体ではない。
ウ 「地方公共団体の組合」は、普通地方公共団体だけで構成されている場合は、普通地方公共団体として扱われる。
エ 「政令指定都市」「中核市」「特例市」は、いずれも「市」の特例として設けられているものにすぎないから、特別地方公共団体ではない。
オ 特別地方公共団体には、かつて「特別市」と「地方開発事業団」が含まれていたが、いずれも適用例がなかったため廃止された。
1 ア・ウ
2 イ・オ
3 イ・エ
4 ア・エ
5 ウ・オ
問題18 地方自治法上で用いられている「住民」という概念の範囲を説明した次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 住民とは、自然人を対象とした概念であるから、法人は住民として扱われることはない。
2 住民とは、日本国民を対象とする概念であるから、外国人が住民として扱われることはない。
3 住民とは、地方公共団体の区域内に住所を有することを前提として成立する概念であるから、住民基本台帳法上の登録をしない者は住民として扱われることはない。
4 住民自治の具体化である直接請求制度は、当該地方公共団体の議会・長の選挙権を有する日本国民たる住民でなければ利用することができない。
5 納税者訴訟とも呼ばれる住民訴訟は、前年度の住民税の納税実績のある住民でなければ提起することができない。
問題19 地方公共団体の議会と長の関係に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 議会における条例の制定改廃または予算に関する議決について異議があるときは、長はこれを再議に付すことができる。
2 長が議会の議決につき再議を要求する場合は、その理由を示さなければならない。
3 議会が再議に付された議案を再び可決したときは、その議決は確定する。
4 議会が再議に付された議案を再び可決するには、出席議員の3分の2以上の同意がなければならない。
5 長が再議に付した議案を議会が再び可決した場合には、長は10日以内に議会を解散しない限り、失職する。
問題20 次の事例において、B〜Fが所得税法上、Aの扶養親族に該当するか否かについて、正しく述べているものはどれか。
(事例)
一昨年妻を亡くした個人商店の経営者である居住者C(青色申告納税者)は、現在、母親のBと同居し、食事などを共にしている。Bは、Aの経営する店を手伝うことにより、事業専従者として年に100万円の給与を受け取っている。Aの長男C(大学生)は、今年(平成16年)4月、D(大学生)と学生結婚をし、近くのアパートで部屋を借りて生活をしている。CとDは、いずれもデパートの配送アルバイトをしており、本年中、それぞれ50万円の収入が見込まれるものの、二人の生活を維持するには十分でなく、二人の学費とアパート代、生活費などの面倒は、結局Aがみている。Aの長女E(大学生)は、昨年より米国の大学に留学中で、来年7月に帰国の予定であるが、授業料・生活費を含めて、留学費用のほとんどをAが負担している。また、Aの次男F(死亡当時高校生)は、今年9月にバイク事故に遭って即死した。
1 事業専従者であるBは、給与額の多少にかかわらず、Aの扶養親族となる可能性がない。
2 結婚して、世帯と戸籍を別にしているCは、Aの扶養親族となる可能性がない。
3 Aと血族関係にないDは、Aの扶養親族となる可能性がない。
4 海外留学中で現在Aと同居していないEは、Aの扶養親族となる可能性がない。
5 年度途中で死亡したFは、Aの扶養親族となる可能性がない。
問題21 次のア〜オのうち消費税が非課税もしくは免税とされているものの組合せとして正しいものは、1〜5のうちどれか。
ア 国内から海外に向けて、乗用車やトラックを輸出する行為
イ 国際線航空機によって旅客を海外へ輸送する行為
ウ 埋葬料や火葬料を対価とする役務提供行為
エ 保税地域から外国貨物である建設機械を無償で引き取る行為
オ 特許権や著作権などの無体財産権を使用させ、対価を得る行為
1 ア・ウ
2 ア・イ・ウ
3 イ・エ
4 イ・エ・オ
5 ウ・オ
問題22 行政書士法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 弁護士となる資格を有する者、弁理士となる資格を有する者は、行政書士となる資格を有するが、社会保険労務士となる資格を有する者、公認会計士となる資格を有する者は行政書士となる資格を有しない。
2 行政書士の業務と国会議員の職は両立しないので、行政書士が国政選挙に立候補する場合には、あらかじめ行政書士としての登録を抹消し、行政書士としての資格を喪失しなければならない。
3 行政書士を業務として行う場合には、それに専念しなければならず、行政書士としての業務と弁理士としての業務、税理士としての業務などを兼業することはできない。
4 弁理士は、行政書士となる資格を有する者であるから、弁理士としての登録をしていれば、行政書士としての登録をしなくても、行政書士業務一般を業として行うことができる。
5 常勤の国家公務員、地方公務員が行政書士業務を行うことは、国家公務員法・地方公務員法により兼業の制限を受けることがあるが、行政書士法自体によっては禁止されてはいない。
問題23 行政書士法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 行政書士業務には定年制はないが、60歳を過ぎると5年ごとに更新の手続があり、心身の故障により行政書士の業務を行うことができない者に対しては登録の抹消が勧告される。
2 未成年でも行政書士試験を受け合格することはできるが、行政書士として登録し、業務を行うためには成人であることを必要とする。
3 外国人でも行政書士試験を受け、行政書士となる資格を有することができるが、行政書士として登録し、業務を行うためには、定住許可を有しているか、帰化しなければならない。
4 罰金刑や過料処分を受けた場合、その刑や処分を受けてから6か月間は行政書士としての資格を失う。
5 行政書士が死亡したり、第5条に定める欠格事由に該当するに至った場合には、その行政書士としての登録は自動的に消滅し、改めて登録抹消の手続をとる必要はない。
問題24 行政書士法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 指定試験機関が行う試験事務に係る処分その他の不作為については、都道府県知事に対し、行政不服審査法による審査請求をすることができる。
2 行政書上の登録を拒否された者は、当該処分に不服があるときは、総務大臣に対して行政不服審査法による審査請求をすることができる。
3 都道府県に設立されている行政書士会により行政書士の登録を取り消された者は、当該処分に不服があるときは、日本行政書士会連合会に対して審査請求をすることができる。
4 日本行政書士会連合会による行政書士の登録抹消に対しては、日本行政書士会連合会に対して、異議申立てをすることができる。
5 行政書士法に基づく処分に対し異議申立てもしくは審査請求が可能である場合、当該処分に対する取消訴訟を提起するには、あらかじめこれらの不服申立てを前置しなければならない。
問題25 不動産の売買に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 Aが19歳の時に、その法定代理人Bの同意を得ずにCにAの所有する不動産を売却した場合に、AおよびBは、Aが成年に達したときには、AC間の売買契約を取り消すことはできない。
2 被保佐人Aが、その保佐人Bの同意を得ずにCにAの所有する不動産を売却した場合に、AおよびBは、AC間の売買契約を取り消すことができる。
3 Aの所有する土地の上に、Aの所有する建物がある場合において、Aは、土地の所有権を自己に留保したまま、建物だけをBに売却することはできない。
4 権利能力なき社団Aが不動産を買い受けた場合において、Aは、法人に準じて扱われるので、登記実務上、A名義の登記が認められる。
5 AがBに対しAの所有する不動産を売却した後に、同不動産を重ねてCにも売却した場合において、B、Cのうち、同不動産の引渡しまたは登記の移転を先に受けた方がその所有権を取得する。
問題26 甲地について、複数の者が、民法上の共有(民法第249条以下)として共同所有している場合(以下では、この場合を「Aの場合」という。)と、共有の性質を有する入会権(民法第263条)を有するものとして共同所有している場合(以下では、この場合を「Bの場合」という。)に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 甲地の共同所有者は、Aの場合には、自己の持分を自由に譲渡することができるが、Bの場合には、持分の譲渡については共同所有者の属する入会集団の許可を得なければならない。
2 Aの場合には、甲地の管理について、各共同所有者の持分の価格に従い過半数で決するが、Bの場合には、甲地の管理について、共同所有者の4分の3以上の多数により決する。
3 甲地の共同所有者は、Aの場合もBの場合も、甲地の分割について他の共同所有者全員の同意があるときのみこれを行うことができる。
4 Aの場合もBの場合も、共同所有者全員の合意によって甲地を第三者に売却することができる。
5 甲地の所有権は、Aの場合もBの場合も、各共同所有者にその持分に応じて帰属する。
問題27 民法の抵当権に関する規定については、近時、改正(平成15年8月1日公布・平成16年4月1日施行)がなされた。次の抵当権に関する記述は、改正のあった事項であるが、改正後の規定(現行の規定)に照らして、誤っているものはどれか。
1 根抵当権者は、元本確定期日の定めがある場合を除き、いつでも担保すべき元本の確定を請求することができ、この請求があったときには、その請求の時に担保すべき元本が確定する。
2 抵当権者に対抗することができない賃貸惜に基づく抵当建物の占有者が、競売手続の開始前よりその建物を使用または収益をなしているときは、建物の占有者は、建物の競売による買受けの時から6か月間は、買受人に対して建物を引き渡すことを要しない。
3 抵当不動産について所有権を取得した第三者は、抵当権者に対して抵当権消滅請求をすることができるが、抵当権者は、これに対し、抵当権消滅請求を受けた後2か月内に、通常と同様の手続で競売の申立てをすることができる。
4 抵当権設定後に抵当地に建物が築造された場合に、その建物が抵当権設定者以外の者によって築造されたときは、土地の抵当権者は、抵当地と共に一括してその建物を競売することはできない。
5 登記された賃貸借は、その登記前に抵当権の登記をしている抵当権者のすべてが、その賃借権に対抗力を与えることに同意し、かつ、その同意の登記があるときは、その同意をした抵当権者に対抗することができる。
問題28 委任契約に関する次の記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
ア 無償委任の受任者は、自己の財産におけるのと同一の注意をもって事務を処理する義務を負う。
イ 委任者は、委任契約をいつでも解除することができるが、受任者が委任者にとって不利な時期に解除するには、やむをえない事由がなければならない。
ウ 受任者が委任事務を処理するため自己に過失なくして損害を被った場合には、委任者は、無過失であっても、受任者に対して損害賠償の責任を負う。
エ 受任者は、委任者の請求があるときは、いつでも委任事務の処理状況を報告する義務を負う。
オ 受任者が、委任事務を処理するについて費用を要する場合には、その事務を処理した後でなければ、委任者に対してその費用の支払いを請求することができない。
1 ア・イ
2 イ・ウ
3 ウ・エ
4 エ・オ
5 ア・オ
問題29 婚姻に関する次の記述のうち、判例の趣旨に照らして、誤っているものはどれか。
1 婚姻の届出は戸籍吏に受理されれば完了し、戸籍簿に記入されなくても婚姻は成立する。
2 配偶者のある者が重ねて婚姻をしたときは、重婚関係を生ずるが、後婚は当然には無効となるものではなく、取り消し得るものとなるにすぎない。
3 内縁を不当に破棄された者は、相手方に対して、婚姻予約の不履行を理由に損害賠償を請求することができるとともに、不法行為を理由に損害賠償を請求することもできる。
4 事実上の夫婦共同生活関係にある者が婚姻意思を有し、その意思に基づいて婚姻の届書を作成したときは、届書の受理された当時意識を失っていたとしても、その受理前に翻意したなど特段の事情のない限り、届書の受理により婚姻は有効に成立する。
5 婚姻の届出が単に子に嫡出子としての地位を得させるための便法として仮託されたものにすぎないときでも、婚姻の届出自体については当事者間に意思の合致があれば、婚姻は効力を生じ得る。
問題30 戸籍法上の届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 嫡出子出生の届出について、父および母が未成年者であるときは、父および母が共同でこれをしなければならない。
2 嫡出子でない子の出生の届出について、母が届出をすることができない場合には、出生に立ち会った医師、助産師またはその他の者が届出をしなければならず、出生に立ち会った者がいないときには、嫡出子でない子の母の同居人が届出をしなければならない。
3 出生の届出については出生地で、死亡の届出については死亡地でしなければならず、これらの届出事件の本人の本籍地または届出人の所在地でこれらの届出をすることはできない。
4 届出期間については、届出事件発生の日はこれを算入せず、その翌日から起算するが、死亡の届出については、死亡の日からこれを起算する。
5 市町村長は、届出を怠った者があることを知ったときは、届出義務者に対して、相当の期間を定めて、その期間内に届出をすべき旨を催告しなければならず、届出義務者がこの期間内に届出をしなかったときは、市町村長は、さらに相当の期間を定めて、催告をすることができる。
問題31 住民基本台帳法において住民票の記載事項(磁気ディスクをもって調製する住民票にあっては記録事項)とされているものの組合せとして、正しいものはどれか。
ア 国籍の表示(ただし、国籍のない者および国籍の明らかでない者については、その旨)
イ 戸籍の表示(ただし、本籍のない者および本籍の明らかでない者については、その旨)
ウ 転出した者については、転出先の住所および転出した年月日
エ 選挙人名簿に登録された者については、その旨
オ 在外選挙人名簿に登録された者については、その旨および当該登録された市町村名
1 ア・ウ
2 イ・ウ
3 イ・エ
4 イ・エ・オ
5 ウ・エ・オ
問題32 商号に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 個人商人が複数の営業を営む場合には、その営業ごとに複数の商号を使用することができるが、会社は1個の商号しか使用することができない。
2 不正の目的をもって他人の営業と誤認させる商号を使用する者がある場合に、これによって利益を害されるおそれがある者は、自らの商号について登記がなくても、その使用の差止を請求することができる。
3 商号の譲渡は、商号と営業をともに譲渡する場合、または営業を廃止する場合に限り、これを行うことができる。
4 営業譲渡において譲受人が譲渡人の商号を続用する場合は、譲渡人の営業によって生じた債務については、譲受人は常に譲渡人と連帯してその弁済をしなければならない。
5 自己の氏、氏名または商号を使用して営業を行うことを他人に許諾した者は、自己を営業主と誤認して取引を行った者に対して、当該取引から生ずる債務についてその他人と連帯して弁済しなければならない。
問題33 株式に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
ア 株式の発行価額の2分の1を超えない額については、資本に組み入れずに資本準備金とすることができる。
イ 完全無議決権株式は、利益配当に関して優先的な内容を有する株式としてのみ発行することができる。
ウ 株式の引受による権利の譲渡は、会社に対してその効力を生じない。
エ 株式の分割を行う場合には、株主総会の特別決議によるその承認が必要である。
オ 自己株式を取得した場合には、相当の時期に当該自己株式を処分または消却しなければならない。
1 ア・ウ
2 ア・エ
3 イ・エ
4 イ・オ
5 ウ・オ
問題34 株主総会に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 株主総会は、法律または定款に定められた事項についてのみ決議をすることができる。
2 定時総会は、毎年1回一定の時期に招集しなければならず、年2回以上の配当を行う場合には決算期ごとに招集しなければ

